ランラン☆カンカンのアンダーカバー大作戦

2010/01/31

U-17日本代表◇コパ・チーバス2010@決勝◇先制弾。そして準優勝

「Nipon...Nipon...Nipon...」
エスタディオ・ハリスコにオリエンタルなアクセントを持ったコールが響き渡ります。声の主は「imperio del sol naciente」日出ずる帝国のユニフォームを着込んだ人々。
彼らの声援を受け、「コパ・チーバス2010決勝戦」の幕が上がりました。

チームとして始動してから18日目の「U-17日本代表」が挑むのは、去年「U-17ワールドカップ@ナイジェリア2009」のグループリーグで日本を破り、決勝トーナメント進出への望みを打ち砕いた、まさにその相手「メキシコ代表」。

1つ年上のホームチームに臆することなく向かっていった「U-17日本代表」は、先制点を奪うのですが…

100131_japon.jpg

70分後「銀メダル」を首にかけることになった彼ら。
それでもその「卓越した努力」にはメキシコの人々から、惜しみない喝采が贈られたのでした。

*****
Copa Internacional Chivas Bimbo 2010
Final[準決勝53]35分ハーフ
2010年1月30日(土)15:00K.O.@Estadio Jalisco(メキシコ)
U-17日本代表1-2(1-1,0-1)U-18メキシコ代表
[得点]
29分:久保裕也(日本)
35分:Victor Manon(メキシコ)
36分:Bryan Leyva(メキシコ)
*****

100131_la-fiesta.jpg100131_mexico.jpg

身体能力と技術、そのどちらにも高いレベルを求められ続けた8試合が終わり、カップを掲げることになったのは「U-18メキシコ代表」でした。


土曜日の午後、エスタディオ・ハリスコのスタンドにやってきたのは、カップの行方を見届けるため、そして夜から行われる「チーバス対エストゥディアンテス」の試合を応援するための人々。
そんな中、最初にスコアを動かしたのは「U-17日本代表」だったのです。

好ゲームを予感させる立ち上がり。Victor Manonが中盤を慎重にコントロールするメキシコに対し、日本はその「スピードと規律ある戦術」でゲームを進め、チャンスを掴むのですが…中盤に入ったリョウタ@田鍋陵太に運がなく、ゴールを割ることができません。

やがてメキシコが機動性と攻撃力を発揮しボール支配率を高め、グループリーグ第4戦以来4試合ぶりのスタメンとなる日本GK田尻健を攻め立てるのですが、こちらも決められず。

ゲームが動いたのは前半29分。日本はそれまであまりボールに絡めずにいたユウヤ@久保裕也が、左からのFKを頭で押し込んで先制!!
1-0。日本、リードです。

ところが前半終了間際。今度は日本がFKをとられてしまいます。Erick Veraが左から蹴り込んだボールを、ケン@田尻健は一旦止めたのですが…こぼれたところに、得点王を突っ走るVictor Manonが現れ一蹴。
1-1。同点に追いつかれてしまいます。

自分たちのリズムを取り戻そうと、後半立ち上がりから「特徴的な規律と戦術」で勝ち越し弾を狙いにいく日本。でもすぐさまメキシコにFKのチャンスを与えてしまいました。
後半1分。Bryan Leyvaが力一杯蹴ったそのFKは、日本選手の虚をつくようにゴールマウスへと突き刺さり、1-2、メキシコ逆転。
「メキシコ代表は、個々のテクニックが高く身体も強い上に、巧みなポジション取りをしてきて苦しめられた。結果的にファールをしてセットプレーを与えてしまったのが悔しいし、大会を通じての反省点」と試合後、左SBのヒロタカ@為田大貴が振り返った、まさにそのシーンです。

それでも日本は諦めずボールを支配し、メキシコゴールを脅かそうと攻め込み、失点の7分後にはメキシコの右サイドから「爆発するような」シュートを、リョウタ@田鍋が放つのですが…
「ああいう勝負所で決めないと優勝はできないと、改めて感じた」そのボールは、クロスバー直撃。

「パスをつないで回す中で、個々の速さを活かし勝負所でスイッチを入れてきた。」
大会8試合中7試合にスタメンとなった右SBカイ@三鬼海が言うように、自分たちのペースに引き込むことに長けたメキシコは、緩急をつけたカウンター攻撃でリードを広げようとします。
集中した守備でそれを凌ぐものの、結果的に「自分たちの時間を作れず」体力を摩耗してしまった日本代表。終了間際にPKをもらおうと試みるのですが、主審の鳴らした笛は…「試合終了」を告げるものでした。

それはU-17日本代表が、参加4回目にして初めて手にした「準優勝」の瞬間でもあったのです。

決勝[U-17日本代表]スタメン
●…第1戦スタメン
○…第2戦スタメン
◆…第3戦スタメン
◇…第4戦スタメン
★…第5戦スタメン
☆…準々決勝スタメン
▲…準決勝スタメン
■GK■
18田尻 健●◇181/70/G大阪Y
■DF■
6三鬼 海●◆◇★☆▲170/61/名古屋U18
 →67分:13鈴木雄斗●◆◇176/60/マリノスY
2遠藤 航●○◆◇★☆▲175/69/湘南Y
3西野貴治●◆☆▲183/65/G大阪Y
16為田大貴○◆◇★▲173/61/大分U-18
■MF■
15田鍋陵太●◆▲176/64/三菱養和
 →50分:14端山 豪○◇★☆176/63/ヴェルディY
8熊谷アンドリュー●◆★☆▲181/67/マリノスY
10相馬大士(Cap.)●○◆◇★☆▲174/65/柏U-18
 →62分:11和田篤紀○◆◇176/62/神戸Y
20風間宏矢●◇★☆▲172/60/清水商
 →58分:4脇本晃成○★176/65/広島Y
■FW■
19柏瀬 暁○182/73/清水Y
 →35分:17高原 幹○◆☆▲166/54/名古屋U18
12久保裕也●◆◇★☆▲177/70/京都U-18

U-17日本代表チーム メキシコ遠征メンバーリスト→
****

「正直に言うと、大会前にはここまで勝ち進めるとは思っていなかった」
グループリーグ第5戦での2得点が、決勝トーナメント進出を決める決勝弾となり、この決勝戦では先制点をあげた、ユウヤ@久保裕也。
そんな彼が口にしたコメントは、こう続きます。
「短い期間だったけれど、チームのまとまりが日ごとに出て、厳しさの中で戦ったことに充実感はある。」

そして準決勝の終了間際、FKを決めて決勝進出へとチームを導いたコーヤ@風間宏矢は
「いろいろなチームと対戦して、海外チームの特長もしっかり見ることができたし、そのおかげで僕たちにもできるプレーが増えてきた。」
と語った後に、さらに言葉を継ぎます。
「この大会ではチームの雰囲気もよかった。試合に出られない選手もチームの為にサポートしてくれて、全員でここまできた、という実感はある。」

**
「攻守に受け身にならず、勝負のメンタリティを発揮できたことはよかったと思う。その『メンタリティ』とは単に『頑張る、走る』ということではない。効果的な走り、スペースを、彼ら自身が考え一戦ごとに学んでいった。でも、その『メンタリティ』だけでは勝てなかったことも事実。走力や特に技術面での差は隠せなかった」
大熊裕司監督は試合後チームに感謝しつつも、こうコメントしました。

選手の誰もが口にした、海外の経験で得た「手応えと課題」そして未来へとつながる「悔しさ」。
それでも今までの日本代表が指摘され続けた『メンタリティ』とは違うところに彼らの問題点がある、というのは、とても歓迎すべき結果のように思われます。

「気持ちでは負けていなかった」こと、そして「選手全員が短期間で意識を共有できるチームを作り出せる能力をもっていた」こと。
その結果が「5勝2敗1分」の準優勝。

彼らが引き寄せるだろう未来に、これからの努力に、期待を込めつつ感謝を捧げちゃいたいと思います。
おめでとう!ありがとう!そして、頑張れ!

***
グループリーグ全5試合を一気にふり返ってしまう怒濤のレポはこちら→

その『メンタリティ』が問われた準々決勝&準決勝のレポはこちら→

**

1月24日、頭部に銃撃を受け重態となっていたクラブ・アメリカのパラグアイ代表、サルバドール・カバニャス選手は、この決勝戦が行われた1月30日に意識を取り戻し、家族やマネージャーと会話をして、手足も動かすことができたそうです。
順調な回復を願っています。
posted by ラン☆カン at 22:12 | Comment(4) | TrackBack(0) | U17&それよりちびっ子な世代たち

2010/01/30

U-17日本代表◇コパ・チーバス2010@メキシコ◇決勝進出、です!

彼らが目指しているのは、3年後の世界大会。まだ準備体操中だと思っていたチームは、ところが、今まで誰もが立つことのできなかった「決勝戦」の舞台へと、一気に駆け上がってしまったのでした。

U-17日本代表。チームが結成されて17日目のできごと。
大熊清・日本代表コーチの弟、大熊裕司監督に率いられた彼らは、メキシコの「チーバス・グアダラハラ」が主催するユースの大会でグループリーグを3勝1敗1分けで勝ち抜け、準々決勝と準決勝で「ぎりぎりで踏ん張る戦い」の末、勝利をもぎ取ったのです。

現地時間1月30日(土)15時に、1986年ワールドカップ・メキシコ大会の舞台となった「エスタディオ・ハリスコ」で決勝戦を戦う相手は「U-17メキシコ代表」。
実は去年のU-17ワールドカップで日本がグループリーグ第3戦目を戦い、0-2で敗れた時のメンバーなのです。
そう、1992年生まれのチームは実質的にはU-18。日本代表よりも1つ年上のチームとなります。

ちなみにグループリーグで対戦したFC東京U-18は、コーチのレポによると「0-1という得点差以上の差があるように感じられた試合」の末、敗れたそうです。

「国際大会でファイナリストになるのは並大抵のことではない。その点では素直に選手たちを讃えたい」と、準決勝の後、後半の戦いぶりが不満だとしながらもこうコメントした大熊裕司監督。

彼らU-17日本代表@ver.2010が決勝へと至るまでの2試合、準々決勝と準決勝をふりかえります!


U-17日本代表チーム メキシコ遠征メンバーリスト→

**

準々決勝【紫モンスターからの贈り物】対サプリサ

100128_japan.jpg

*****
Copa Internacional Chivas Bimbo 2010
Cuartos de Final[準々決勝48]35分ハーフ
2010年1月28日(木)11:00K.O.@Verde Valle(メキシコ)
U-17日本代表 1-1(1-0,0-1,PK5-3)Saprissa(コスタリカ)
[得点]
27分:西野貴治(日本)
44分:David Ramírez(サプリサ)
PK戦:5(日本)- 3(サプリサ)
*****

2007年、城福浩監督(現FC東京監督)に率いられたU-17日本代表が、ベスト4に入って以来の「決勝トーナメント進出」。目の前に立ちはだかったのは「紫色のモンスター」と呼ばれる、サプリサのカウンター攻撃でした。

スタメンは、ここまで全5試合にフル出場のCBワタル@遠藤航と、同じくフルスタメンと言いたいところですが第1戦の前半35分に退場処分となったため、35分間、ワタル@遠藤航よりも出場時間が少ないボランチのキャプテン@相馬大士を中心に、極端な偏りもなく出場機会を与えられたメンバーになりました。

ここまで3得点のモトキ@高原幹と、前日、決勝トーナメント進出を決める決勝弾を叩き込んだユウヤ@久保裕也の2トップに絡むのは、コーヤ@風間宏矢を右にゴウ@端山豪を左に置いた、攻撃的な両サイドハーフ。攻撃は最大の防御、です。

サプリサは中から前線へのカウンターで主導権を握ろうとするのに対し、日本は独特の「規律を持ったショートパス」で攻め込んでいくのですが、サプリサの守備はそれを弾き返します。
それでも前半27分。これまで2試合と、スタメンの中では出場機会の少なかったDFのタカハル@西野貴治が、日本の攻撃をヘディングシュートで結実させ、先制!1-0!
ところが、後半立ち上がりからさらにスピードを増してきたサプリサのカウンター攻撃を受け、9分後ついに同点に追いつかれてしまう日本。サプリサの「強さ」と日本の「速さと正確さ」がぶつかり合った準々決勝は、1-1のまま70分が経過しPK戦へと決着が委ねられることになってしまいました。

両チーム緊張の中、先攻の日本が4人目を成功させたところで「紫色のモンスター」がミス。日本は5人全員が成功させて、準決勝への進出を決め…たのだと思います。
そして試合後、大熊裕司監督は「決勝トーナメントの初戦に勝つことは、とても難しいと分かっていた。この準決勝へとつながる勝利は、思いがけない贈り物のよう。」とコメント…したのだと思います。公式サイトのスペイン語記事をかなり意訳してます、すみません(汗)


準々決勝[U-17日本代表]スタメン
●…第1戦スタメン
○…第2戦スタメン
◆…第3戦スタメン
◇…第4戦スタメン
★…第5戦スタメン
■GK■
1鈴木椋大○◆★187/71/マリノスY
■DF■
6三鬼 海●◆◇★170/61/名古屋U18
2遠藤 航●○◆◇★175/69/湘南Y
3西野貴治●◆183/65/G大阪Y
5柳川剛輝●◆168/59/広島Y
 →45分:16為田大貴○◆◇★173/61/大分U-18
■MF■
20風間宏矢●◇★172/60/清水商
 →65分:11和田篤紀○◆★176/62/神戸Y
8熊谷アンドリュー●◆★181/67/マリノスY
 →59分:15田鍋陵太●◆176/64/三菱養和
10相馬大士(Cap.)●○◆◇★174/65/柏U-18
14端山 豪○◇★176/63/ヴェルディY
■FW■
17高原 幹○◆166/54/名古屋U18
12久保裕也●◆◇★177/70/京都U-18

U-17日本代表チーム メキシコ遠征メンバーリスト→

◇◇◇◇◇◇◇

準決勝【この大会、唯一負けた相手。再び】対モレリア

100129_japan1.jpg

*****
Copa Internacional Chivas Bimbo 2010
Semifinal[準決勝51]35分ハーフ
2010年1月29日(金)11:00K.O.@Verde Valle(メキシコ)
U-17日本代表3-2(2-0,1-2)Morelia(メキシコ)
[得点]
4分:高原 幹(日本)
8分:西野貴治(日本)
48分:Angel Sepulveda(モレリア)
53分:Angel Sepulveda(モレリア)
70分:風間宏矢(日本)
*****

グループリーグ3戦目、逆転負けをし、日本が唯一の黒星をつけられた相手「帝王」モレリア。
3連戦+1日休み+3連戦…さすがに疲労が彼らの足を引っ張る頃、準決勝で再び相まみえることになった「帝王」に対し日本がピッチに立たせた11人中10人は、その時のスタメンたち。
「同じ相手に二度もやられてたまるか!」というエネルギーで、集中力を倍増させようという作戦でしょうか(笑)

確かに両チーム決勝戦に手が届くところまで来て、この試合に賭ける気持ちは弥が上にも緊張を高めます。そんなキックオフ4分後。得点ランキング5位につけているモトキ@高原幹の左足から、モレリアキーパーが一歩も動けないようなミドルシュートが放たれ、1-0!
さらに4分後、セットプレーから前日もゴールを決めたタカハル@西野貴治が、またしてもヘディグシュートで、ゴール!2-0!
日本にとっては願ってもない立ち上がりになったのですが、「帝王」は自分たちを見失わずゴールを狙ってきます。
モレリアの勢いは止まらないまま後半の13分、左サイドからのクロスに対し、前半もあわやというシュートを放ったAngel Sepulvedaに決められてしまいました。その5分後にはまたしてもAngel Sepulveda、ゴール。
後半18分にして、日本は2-2の同点に追いつかれます。

連戦の条件は同じ。足が止まった方が負け。ここからどちらも一進一退の攻防が続きスコアを動かせないまま70分が経過しようとしていました。ところがホイッスルが鳴れば「PK戦」という終了間際。主審が吹いたのは「ファウル」の笛でした。
交代出場のサトル@柏瀬暁が倒されたのはペナルティエリアの外ゴール正面。
FKのキッカーは昨日に続きサイドハーフでプレーしていたコーヤ@風間宏矢。
唖然と立ちつくす「帝王」GKの後ろでは、ゴールネットが揺れています。3-2!コーヤ@風間宏矢、勝ち越し弾!

100129_japan2.jpg

U-17日本代表、劇的な「コパ・チーバス2010」決勝戦進出です!!!


準決勝[U-17日本代表]スタメン
●…第1戦スタメン
○…第2戦スタメン
◆…第3戦スタメン
◇…第4戦スタメン
★…第5戦スタメン
☆…準々決勝スタメン
■GK■
1鈴木椋大○◆★☆187/71/マリノスY
■DF■
6三鬼 海●◆◇★☆170/61/名古屋U18
2遠藤 航●○◆◇★☆175/69/湘南Y
3西野貴治●◆☆183/65/G大阪Y
16為田大貴○◆◇★173/61/大分U-18
■MF■
15田鍋陵太●◆176/64/三菱養和
 →49分:14端山 豪○◇★☆176/63/ヴェルディY
 →62分:19柏瀬 暁○182/73/清水Y
8熊谷アンドリュー●◆★☆181/67/マリノスY
 →55分:11和田篤紀○◆◇176/62/神戸Y
10相馬大士(Cap.)●○◆◇★☆174/65/柏U-18
 →71分:4脇本晃成○★176/65/広島Y
20風間宏矢●◇★☆172/60/清水商
■FW■
17高原 幹○◆☆166/54/名古屋U18
12久保裕也●◆◇★☆177/70/京都U-18

リョウタ@田鍋陵太と替わって入ったゴウ@端山豪が、13分後にピッチを去っています。替わりに入ったサトル@柏瀬暁が決勝点のきっかけとなるFKをもらったので結果的にはOKなのですが、ゴウ@端山、怪我じゃないといいなあ…

U-17日本代表チーム メキシコ遠征メンバーリスト→

****

2010年1月30日(土)
決勝戦 メキシコ代表vs日本代表 15:00K.O.@Estadio Jalisco
3位決定戦 アトラスvsモレリア 10:00K.O.@Verde Valle1

決勝戦は19時キックオフとなるメキシコリーグ「チーバスvsエストゥディアンテス」の前座試合、公式サイトでも煽っています

「準決勝で運動量が少なくなってしまったのは、連戦の影響もあるかもしれない。ただここまできたのだから、決勝戦でも自分たちのサッカーで絶対に勝ちたい。全員の力を合わせて気持ちで負けずに戦いたい。」
準決勝までの全7試合でキャプテンマークを巻いた、10番・相馬大士のコメントは、チームみんなの気持ちでもあります。

いい経験はさせてもらうものではなく、するもの。頑張れ!

****
グループリーグ全5試合を一気にふり返ってしまう怒濤のレポはこちら→
posted by ラン☆カン at 22:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | U17&それよりちびっ子な世代たち

2010/01/29

U-17日本代表◇コパ・チーバス2010@メキシコ◇決勝トーナメント進出!

i TE VAS A SALVAR ! (あなたに救いを!)

メキシコへ遠征中のU-17日本代表@ver.2010。
「コパ・チーバス」という毎年恒例のユース大会に参加しているのですが、去年うさみん@宇佐美貴史やガク@柴崎岳を擁するワールドカップを控えたU-17日本代表が、うさみんの大会得点王という結果を残しながら惜しくも決勝トーナメントへの進出を逃した、その大会のグループリーグを「3勝1敗1分け」で2位通過決定しちゃいました。

5戦目となる地元メキシコのチーム「アメリカ」との対戦、2-1で勝利したのはいいけれど、公式サイトで記事を見つけることができません…。それならと、対戦相手「CLUB AMERICA」のサイトをのぞいてみたところ、「10」という数字とともにトップに表示されたのが一番最初の文字列。

1月24日の夜、メキシコ市内で頭部を銃撃され、未だ重態となっているパラグアイ代表にしてチームのエース、カバニャス選手を気遣ってのメッセージでした。
容疑者は逮捕されているそうですが動機は不明。
2006年ワールドカップ@ドイツ大会にも出場したサルバドール・カバニャス選手の、一日も早い回復を願っています。

ということで、「アメリカ」のサイトはユースっ子まで気が回らず。
このグループリーグ最終戦の様子だけ残念ながらはっきりわからないままですが、3グループ各6チームで争われた決勝トーナメントへの道、「2013年のU20ワールドカップ出場をめざす」U-17日本代表の5試合をざざ〜っとふり返ってみます。

U-17日本代表チーム メキシコ遠征メンバーリスト→

**

第1戦【時差は15時間。地球の裏側で2人退場…】対モンテレイ

100122_japan.jpg

*****
Copa Internacional Chivas Bimbo 2010
Groupo C Jornada1 [グループC 第1節]35分ハーフ
2010年1月22日(金)9:00K.O.@Verde Valle(メキシコ)
U-17日本代表 1-1(0-0,1-1)Monterrey(メキシコ)
[得点]
48分:[PK]Rayados(Monterrey)
49分:オウンゴール(日本)
*****

キャプテン!そして目玉選手!なんと2人もの退場者を出しながら、U-17日本代表は初戦で勝ち点1をゲットしました。
対戦相手はメキシコのモンテレイ。前半の35分間は、セットプレーでチャンスを作ろうとするモンテレイ対、その敏捷性で自分たちのリズムを作ろうとする日本代表という展開に。
ところが前半終了間際、キャプテン@相馬大士が2枚目のイエローカード受けて退場!
0-0のまま突入した後半、一人少ない日本代表は13分にPKをとられ先制されるのですが、その直後、久保裕也の「思いがけない攻撃」にモンテレーの選手が対応できずオウンゴールを献上、1-1の同点となります。
さらに後半24分、10人で戦う日本代表の右SH・りょーた@田鍋陵太が一発レッドで退場!
それでもスコアを動かせなかった両者、結局1-1のまま勝ち点1ずつを分け合った試合となりました。

去年も退場者が出た日本代表(汗)
慣れない「高地」、慣れないプレッシャー、そして中南米独特の気性とプレースタイル。
いきなり対応するのは難しいのかもしれないけど…初っぱなから、キャプテンとキーマン退場にはびっくりだよ、おい!

第1戦[U-17日本代表]スタメン
■GK■
18田尻 健 181/70/G大阪Y
■DF■
6三鬼 海 170/61/名古屋U18
2遠藤 航 175/69/湘南Y
3西野貴治 183/65/G大阪Y
5柳川剛輝 168/59/広島Y
■MF■
15田鍋陵太 176/64/三菱養和
 ×→59分;一発レッドで退場
8熊谷アンドリュー 181/67/マリノスY
10相馬大士(Cap.)174/65/柏U-18
 ×→35分;2枚目イエローで退場
13鈴木雄斗 176/60/マリノスY
 →35分:MF16為田大貴 173/61/大分U-18
■FW■
20風間宏矢 172/60/清水商
 →35分:MF14端山 豪 176/63/ヴェルディY
12久保裕也 177/70/京都U-18
 →66分:DF9宮本和輝 182/69/マリノスY

U-17日本代表チーム メキシコ遠征メンバーリスト→
◇◇◇◇◇◇◇

第2戦【メンバーほぼ入れ替え!退場したキャプテンも出場】対ヒューストン・ダイナモ

100123_japan.jpg

*****
Copa Internacional Chivas Bimbo 2010
Groupo C Jornada2 [グループC 第2節]35分ハーフ
2010年1月23日(土)10:00K.O.@Club Chivas San Rafael(メキシコ)
U-17日本代表 4-1(3-1,1-0)Houston Dynamo(アメリカ)
[得点]
5分:Odenigwe Chibuzo(Houston Dynamo)
7分:柏瀬 暁(日本)
13分:高原 幹(日本)
20分:和田篤紀(日本)
64分:為田大貴(日本)
*****

わずか5分にして、ヒューストン4番の左足が炸裂し、ゴールを割られてしまう日本代表…でも2分後、すぐさまカシワセサトル@柏瀬暁が同点に、そしてさらに6分後にモトキ@高原幹が逆転に成功します。
前日イエローカード2枚目を受けて退場したキャプテン@相馬大士は、大会ルール上出場停止にはならないらしく、スタメン起用。ショートパスでどんどんとペースを掴み、ピッチの3/4を支配するのですが、チャンスを作れない時間が続きます。
ところが21分。ヒューストンの守備が遅れた隙を槍のように突いて、アツキ@和田篤紀がスペースに飛び込んでシュート!
3-1で後半を迎えた日本代表は、連動するショートパスサッカーで相手を翻弄。結局ダメ押しとなる4点目を決めた日本が、危なげなく勝利しました。


第2戦[U-17日本代表]スタメン
●…第1戦スタメン
■GK■
1鈴木椋大 187/71/マリノスY
■DF■
7佐藤令治 168/55/JFAアカデミー福島
4脇本晃成 176/65/広島Y
2遠藤 航●175/69/湘南Y
 →47分:13鈴木雄斗●176/60/マリノスY
9宮本和輝 182/69/マリノスY
■MF■
14端山 豪 176/63/ヴェルディY
11和田篤紀 176/62/神戸Y
 →55分:8熊谷アンドリュー●181/67/マリノスY
10相馬大士(Cap.)●174/65/柏U-18
16為田大貴 173/61/大分U-18
■FW■
19柏瀬 暁 182/73/清水Y
 →47分:20風間宏矢●172/60/清水商
17高原 幹 166/54/名古屋U18
 →62分:12久保裕也●177/70/京都U-18

U-17日本代表チーム メキシコ遠征メンバーリスト→
◇◇◇◇◇◇◇

第3戦【グループリーグ首位!でも、負けたら5位転落も…】対モレリア

100124_japan.jpg

*****
Copa Internacional Chivas Bimbo 2010
Groupo C Jornada3 [グループC 第3節]35分ハーフ
2010年1月24日(日)10:00K.O.@Verde Valle(メキシコ)
U-17日本代表 1-2(1-0,0-2)Morelia(メキシコ)
[得点]
22分:高原 幹(日本)
37分:Jose Cardiel(Morelia)
48分:Miguel Sansores(Morelia)
*****

ちなみにモレリア同点弾の選手は「134」逆転弾は「119」と、デカイ背番号をしょってます。トップから通しになってるんでしょうか。

公式サイト、タイトルは「帝王、日本をひざまずかせる(意訳だけど)」。
1勝1分けグループ首位という、願ってもないスタートを切った日本代表。ところが3戦目にして逆転負けという苦しい結果になってしまいました。
先制点は昨日もゴールゲットした、モトキ@高原幹。日本は迅速なパス回しでゲームを支配していきます。
ところが後半2分、モレリア134番のFKが決まって同点にされると、流れは相手の方へ。試合後、大熊裕司監督が「相手の戦術に堕ちてしまった。」とふり返るように「帝王」が最前線からかけてくるプレッシャーに耐えるだけで、主導権を握られたままの日本は、後半13分に追加点を奪われます。
終了3分前、モレリアの選手が1人退場となるものの優位に立てず。日本は勝ち点0で3位に後退です。

100124_japan2.jpg

第3戦[U-17日本代表]スタメン
●…第1戦スタメン
○…第2戦スタメン
■GK■
1鈴木椋大○187/71/マリノスY
■DF■
6三鬼 海●170/61/名古屋U18
3西野貴治●183/65/G大阪Y
2遠藤 航●○175/69/湘南Y
5柳川剛輝●168/59/広島Y
 →65分:19柏瀬 暁○182/73/清水Y
■MF■
15田鍋陵太●176/64/三菱養和
 →56分:20風間宏矢●172/60/清水商
8熊谷アンドリュー●181/67/マリノスY
 →65分:11和田篤紀○176/62/神戸Y
10相馬大士(Cap.)●○174/65/柏U-18
16為田大貴○173/61/大分U-18
■FW■
17高原 幹○166/54/名古屋U18
 →50分:14端山 豪○176/63/ヴェルディY
12久保裕也●177/70/京都U-18

U-17日本代表チーム メキシコ遠征メンバーリスト→
◇◇◇◇◇◇◇

第4戦【3位。そして相手は大会ホストチーム】対チーバス

100126_japan.jpg

*****
Copa Internacional Chivas Bimbo 2010
Groupo C Jornada4 [グループC 第4節]35分ハーフ
2010年1月26日(火)11:00K.O.@Estadio Jalisco(メキシコ)
U-17日本代表 1-0(1-0,0-0)Chivas Guadalajara(メキシコ)
[得点]
49分:高原 幹(日本)
*****

3日間連戦して1日お休み。身も心もリフレッシュして挑んだ4試合目。
選手起用も1巡して、だんだん「環境適応力の高い奴」と「使える組み合わせ」を意識したスタメンになってきます。
そして迎えたグループリーグ中の大一番、公式サイトのタイトルは…
「グアダラハラ(チーバスの事)、日本に破れ無敗記録ストップ!」いやっふぅ☆
ということでここまで無敗だった、大会ホストチーム「チーバス・グアダラハラ」。3戦目の「引き分け」を払拭しようと立ち上がり早々から日本ゴールを狙いに来ます。
後半に入ってもゲームを支配しているのはグアダラハラ。ところが後半14分に先制点をあげたのは、日本でした。左サイドからの(たぶん)FK 、紅白ユニの守備が混乱したところにボールをダイレクトで蹴り込んだのは、この大会3点目となるモトキ@高原幹。
攻めに攻めていたのに、まさかの失点で慌てたグアダラハラは、その後もチャンスを作り続けるのですがゴールには至らず。
1-0のまま日本が大会2勝目をあげました。

2戦目からピッチに立ち、毎試合ゴールとなったモトキ@高原幹ですが、3試合とも途中交代or出場。
「まずチームでの約束事を崩さずに、守備で頑張ること。そして絶対にゴールを決めて流れを変えたいと思っていました」
短い時間で結果を出せる集中力、期待大です!

第4戦[U-17日本代表]スタメン
●…第1戦スタメン
○…第2戦スタメン
◆…第3戦スタメン
■GK■
18田尻 健●181/70/G大阪Y
■DF■
6三鬼 海●◆170/61/名古屋U18
2遠藤 航●○◆175/69/湘南Y
9宮本和輝○182/69/マリノスY
16為田大貴○◆173/61/大分U-18
■MF■
13鈴木雄斗●◆176/60/マリノスY
 →35分:17高原 幹○◆166/54/名古屋U18
11和田篤紀○◆176/62/神戸Y
 →49分:8熊谷アンドリュー●◆181/67/マリノスY
10相馬大士(Cap.)●○◆174/65/柏U-18
14端山 豪○◇176/63/ヴェルディY
■FW■
20風間宏矢●172/60/清水商
 →70分:15田鍋陵太●◆176/64/三菱養和
12久保裕也●◆177/70/京都U-18

U-17日本代表チーム メキシコ遠征メンバーリスト→
◇◇◇◇◇◇◇

第5戦【決勝トーナメント進出を賭けた、最終戦】対アメリカ
*****
Copa Internacional Chivas Bimbo 2010
Groupo C Jornada5 [グループC 第5節]35分ハーフ
2010年1月27日(水)13:00K.O.@Verde Valle(メキシコ)
U-17日本代表 2-1(0-1,2-0)America(メキシコ)
[得点]
31分:(America)
42分:久保裕也(日本)
68分:久保裕也(日本)
*****

中1日の休みと35分ハーフとはいえ、連戦につぐ連戦。さすがに疲れが溜まっちゃっただろうと思うのですが、2戦目をのぞいてスタメン出場を続けていた久保裕也、コーヤ@風間宏矢と組む2トップもやっと「3度目の正直」!彼の初得点となる同点&逆転弾は、そのまま日本代表を決勝トーナメントへと進出させるキップとなりました。

大会ホストチーム、チーバス・グアダラハラのホームスタジアムにして、1986年ワールドカップ・メキシコ大会準々決勝「ブラジル対フランス」の舞台となった「エスタディオ・ハリスコ」で4戦目をそのホームチームに1-0で勝利した後、「決勝戦でまたこのスタジアムに戻ってきたい」とコメントしていたキャプテン@相馬大士。
日本サッカー協会公式サイトの集合写真を見ると、キャプテンを筆頭にみんなの顔つきがどんどん精悍になっていくのがわかります。

ここからは「負けたら終わり」。経験を勝ち取るのは自分自身です!行け行け☆

第5戦[U-17日本代表]スタメン
●…第1戦スタメン
○…第2戦スタメン
◆…第3戦スタメン
◇…第4戦スタメン
■GK■
1鈴木椋大○◆187/71/マリノスY
■DF■
6三鬼 海●◆◇170/61/名古屋U18
2遠藤 航●○◆◇175/69/湘南Y
4脇本晃成○176/65/広島Y
16為田大貴○◆◇173/61/大分U-18
■MF■
15田鍋陵太●◆176/64/三菱養和
 →35分:17高原 幹○◆166/54/名古屋U18
8熊谷アンドリュー●◆181/67/マリノスY
10相馬大士(Cap.)●○◆◇174/65/柏U-18
14端山 豪○◇176/63/ヴェルディY
 →68分:19柏瀬 暁○182/73/清水Y
■FW■
20風間宏矢●◇172/60/清水商
12久保裕也●◆◇177/70/京都U-18

U-17日本代表チーム メキシコ遠征メンバーリスト→

決勝トーナメントスケジュール
1月28日(木) 準々決勝
メキシコ代表vsカトリカ(チリ) 11:00K.O.@ Estadio Jalisco
アトラス(メキシコ)vsモンテレイ(メキシコ) 11:00K.O. @Colegio Once Mexico
モレリア(メキシコ)vsサントス(メキシコ) 11:00K.O. @Verde Valle2
日本代表vsサプリサ(コスタリカ) 11:00K.O. @Verde Valle1

◇◇◇◇◇◇◇

さて、クラブユースチームとして参加していた「FC東京U-18」。
去年はU17代表として出場、これで2年連続となるDFユウマ@廣木雄磨を擁するチームは、グループAで5試合を戦い1勝3敗1分け。グループ5位で大会を終えてしまいました。

100126_tokio.jpg

でもFC東京公式サイトの「コーチによるレポ」を読むと、去年優勝した「Jユース サンスタートニックカップ」で2年生ながらスタメンやベンチ入りしていた選手たちが、時差15時間という世界で「異質なもの」に触れながら、チームの中心になっていこうともがく、充実した遠征だったみたいです。
なにしろ同宿となったアメリカ人選手たちが、疲れて食のすすまない彼らをしり目に、倍以上の食事をモリモリと咀嚼している姿に圧倒された模様(笑)

それでも試合後のバスを待つ間、対戦した選手たちとお互いの言葉を教えあったり、リフティング大会に突入してみたりと、国際大会ならではの触れ合いを満喫し始めたようです。

こうして「FC東京U-18」の大会は終わってしまいましたが、地元チームとの練習試合も組まれているとか。
彼らがこの経験をどう「咀嚼するのか」、こちらも楽しみです☆

posted by ラン☆カン at 02:02 | Comment(0) | TrackBack(1) | U17&それよりちびっ子な世代たち

2010/01/24

第88回高校選手権*1回戦[野洲vs山梨学院]*写真レポ

「選手たちはチャレンジしてくれた」
試合後、山本佳司監督はこうコメントしました。
――そう『野洲』であり続けること、そのために。

絶対的な優勝候補の名前が囁かれないまま開幕した「第88回高校選手権」は、2010年1月11日、「初出場にして初優勝」という快挙を成し遂げたチームの名を優勝旗のリボンに刻み、幕を閉じました。

優勝までの全6試合で、2失点しかしなかった「王者」山梨学院。
鉄壁の守備力を持つように思える彼らですが、実は「13日間に渡る冒険」のわずか9分目にしてチームは危機に陥っていたのです。
それは――野洲によって叩き込まれた「先制弾」でした。


遡ること4大会前の「第84回高校選手権」。
文字通り「観客の度肝を抜いた」セクシーフットボールで高校部活動のピッチを蹂躙し、見る人を興奮のるつぼに叩き込んだまま「初優勝」をもぎとってみせた「滋賀県立野洲高校」。
でもそれ以降、毎大会途切れることなく出場するものの「1勝しかできない」状態が続き、優勝候補として人々の口の端にのぼることも少なくなったチームは、それでも開会式翌日の1回戦・前半9分にして先制弾を叩き込みます。

自陣のゴールネットが揺れ、一瞬呆然と動きを止めた山梨学院のキャプテン@碓井鉄平は、あの瞬間をこう言葉にしました。

「終わったと思った…」

ところが…
前後半80分が経過した時、勝者としてこぶしを突き上げていたのは、山梨学院の方だったのです。

連続出場5回目で、初めて野洲が手にした結果――「初戦敗退」。
でも彼らはチャレンジしていたはずなのです。『野洲』であり続けることに。

『野洲高校サッカー部』という名前に対して、責任を持つために。

*****
第88回全国高校サッカー選手権大会
1回戦 マッチナンバー7(40分ハーフ)
2009年12月31日(木)12:05K.O.@さいたま市駒場スタジアム 4289人
山梨学院[山梨] 4-2(0-1,4-1)野洲[滋賀]

[得点]
9分:13春日翔太(野洲)
41分:3関篤志(山梨学院)
43分:19佐野敬祐(山梨学院)
58分:7碓井鉄平(山梨学院)
61分:11松田康佑(野洲)
79分:10伊東拓弥(山梨学院)
*****

091231_yasu_shugo.jpg

[野洲スタメン]5年連続6回出場
■GK■
1鳥家淳樹3/178/70/セゾンFC
■DF■
2染川浩太3/178/67/大阪セントラルFC
3佐藤大樹3/177/70/セゾンFC
5星 克弥3/184/75/ガンバJr.ユース
13春日翔太3/180/69/セゾンFC
 →48分:FW14佐藤拓哉2/164/53/セゾンFC
■MF■
6竹本竜也3/176/60/セゾンFC
7梅村 徹3/177/61/セゾンFC
10卯田堅悟3/174/59/セゾンFC
11松田康祐3/170/66/京都サンガU-15
16村松隆晴2/166/69/F.C.SETA
 →75分:FW25布施俊樹1/169/60/セゾンFC
■FW■
9梅村 崇3/177/60/セゾンFC

滋賀県予選では伝統の(?)3バックだったのに、ここにきて4バック!
そして12月に入ってから試し始めたという、DF13番しょうた@春日180センチの「スタメン&1トップ」作戦、いきなり展開です!

       13春日
     9たかし@双子兄
11こーすけ     7とおる@双子弟
    10くるくる  6竹本
 16りゅーせい 2染川 5星 3佐藤
        1とや

091231_yamanashi_shugo.jpg

[山梨学院スタメン]初出場
■GK■
1松田ラン/3/178/64/あきるのFC(東京)
■DF■
2井上拓臣/3/168/56/川上FC(大阪)
3関 篤志/2/182/69/FC東京U-15むさし(東京)
4中田寛人/3/170/60/長野FC.Jrユース(大阪)
12藤巻 謙/3/166/62/フォルトゥナSC
 →HT:5諸井孝太2/172/62/FC東京U-15むさし(東京)
■MF■
6宮本 龍/2/174/67/京都宇治FC(大阪)
7碓井鉄平/3/176/68/FC東京U-15むさし(東京)※U18候補
8平塚拓真/3/165/56/FC東京U-15むさし(東京)
 →68分:15堤 健太/2/170/58/京都宇治FC(京都)
9鈴木峻太/3/172/65/FCアーザフトゥーロ(茨城)
■FW■
10伊東拓弥/3/170/58/柏レイソル青梅(東京)
19佐野敬祐/3/170/63/名古屋グランパス三好(愛知)
 →62分:11加部未蘭/2/186/76/FC東京U-15むさし(東京)※U18候補

たぶん一番ネームバリューがあるだろう、サッカーライター・加部究氏の息子さん@ミラン@加部未蘭はベンチスタート。
そういえば去年の12月8日から3日間行われた「U-18日本代表候補合宿」に召集されたものの、怪我で辞退していたんでした。

その名前を聞いても、最初は「大学駅伝」のイメージしか沸かなかった山梨学院。その後、お金と人をふんだんにつぎ込み、的確に配置したチーム作りに期待する声が聞こえ始め、いざこうやって見ると、そのヴァンフォーレ甲府を彷彿とさせる青いユニも威圧感満載…ぶっちゃけ、強そうです(泣)

091231_yasu_dash.jpg

でも、野洲のユニだって負けてません!それまでの「襟付きだぶだぶシルエット」に替わり、一人ひとり採寸して作られたという、タイトで大人っぽいデザインになってやがりました。
いつもの、そしてぞくぞくするほどカッコいい円陣ダッシュにも、ちょっぴりシャープな印象が加わったぞっ(鼻息)

091231_yamanashi_enjin1.jpg

山梨学院も熱い儀式を繰り広げています。手をつなぎ心を合わせた後、ボランチの2人を中心に残し、各ポジションへと円陣ダッシュ!

091231_yasu_enjin.jpg

再び寄り集まる野洲。ここで11人の呼吸と気持ちの鼓動をシンクロさせていきます。
80分後の勝利のために。小さく、1回ジャンプ。


いつもながらメガホンを手にしたサッカー部員たちが、その肉声だけで仲間をもり立てる野洲応援団に対し、絶え間なく続くブラスバンド演奏とチアガールの応援に合わせ、バックスタンドの半分を揺らす山梨学院全校生徒+ご父兄、900人の大応援団。

歌声の中キックオフとなった試合は、去年もこの選手権のピッチに立った選手が何人もいる野洲が、序盤から気負うことなくすぅっとペースを掴み、サイドを制圧していきます。

基点になるのはトップ下に入った、たかし@梅村崇@ツインズ兄。そして彼へボールを送り込む、両ワイドのこーすけ@松田&とおる@梅村徹@ツインズ弟。さらに真ん中から縦へと抜けてくるのは、くるくる@卯田。
最初は相手の出方を見極めようとしているのかと思った山梨学院ですが、というよりもうわずっちゃっている感じです。

091231_takashi_nakata_inoue.jpg091231_takashi_fk.jpg

それでもなんとか守備の集中を切らさないようにと、ボールホルダーにプレッシャーをかけていた山梨学院、前半9分にFKを与えてしまいます。

野洲のキッカーは9番たかし@梅村ツインズ兄。右から放たれたそのボールを、180センチ+ハイジャンプで捕らえたのは、13番しょうた@春日の頭でした。

091231_yasu1-0.jpg091231_kasuga_kosuke_takashi.jpg

ゴール!1-0!野洲先制!
DFからのコンバート、1トップ起用にいきなり応えてみせた、しょうた@春日。
安堵と歓喜をない交ぜにして祝福に駆け寄る仲間たちとともに、バックスタンドのサッカー部員応援団の方へと走り出すしょうた@春日が、とびきりの笑顔をみせた相手は、最終ラインを守るかつてのDF仲間たちでした。

平均身長176.36センチ。毎年、技自慢のちびっ子ばかりが集まってくる野洲にあるまじきハイスコアを叩き出した今年のチーム。ちなみに去年は173.45センチ、167センチの俺様@楠神順平(同志社→川崎)や168センチのたかし@乾貴士(C大阪)を擁した優勝チームにいたっては、「171.36センチ」というイッツアスモールワールド状態だったわけですが、なんとこの試合では、186センチのミラン@加部未蘭がベンチスタートとなった山梨学院の平均身長が「171.90センチ」。
野洲の方が、5センチ近くでかいのです…

先制点を奪われ、一瞬仲間たちを煽ることすらできなかった山梨学院キャプテン@碓井鉄平が「最初のセットプレーで取られて一瞬真っ白になった。終わったと思った」とふり返ったように、パスワークと身長差で攻勢に出た野洲はその後も、最前線を肩で風を切りどすどすと走り回る姿が優勝チームのFWたつま@平石竜真(近畿大)を彷彿とさせるしょうた@春日と、5人の攻撃陣、そして両SBが絡み合い、追加点を狙って山梨学院ゴールへと迫ります。

リズムは掴みかけているものの、スタンドを沸かせるまでには至っていない攻撃。
でもあともう一息。きっとあともうちょっとで「野洲らしい何か」が発現してくるはず。

そんな中、小さな背中から一人、じりじりするようなエネルギーを放出している選手がいました。
山梨学院10番、FWたくや@伊東拓弥170センチ。
いきなりセットプレーで失点したことで、キャプテン@碓井を筆頭にふわふわと空回りを続ける青いユニフォームの中にあって、「失点したから落ち着けた」と言い放った彼だけが、高さのある野洲ディフェンスの裏を狙って飛び込もうとチャレンジを繰り返し、ボールを執拗に追い続けていたのです。

091231_ht1.jpg091231_ht2.jpg

野洲が1-0のリードを保ったまま40分の前半が終了。でも引き上げていく顔に余裕はありません。苦しそうにあごを上げる選手も。
終盤何度かそのスピードの片鱗を窺わせた、山梨学院2トップの裏への飛び出しに、若干体力と集中力を奪われたようにも見えてしまいます。

091231_yamanashi_enjin2.jpg

「山梨学院で選手権に出場したい」その思いに背中を押され、東京や大阪から集まってきた選手たち。このままではこれが最後になってしまう円陣に、思いの丈を籠めて、仲間との絆を確認し合います。

そんな山梨学院から、後半立ち上がり早々にプレッシャーを受ける野洲。交代出場した5番DFこうた@諸井孝太も、ぐいぐいとたかし@梅村ツインズ兄を追いつめていきます。
そして後半開始1分にしてFKを得た山梨学院、キャプテン@碓井が左サイドから放ったボールに合わせたのは、DF2番・あつし@関篤志182センチでした。

091231_seki_moroi_takashi.jpg091231_1-1yamanashi.jpg

ゴール!1-1。
野洲の先制弾をなぞるかのような、山梨学院の同点弾がネットを揺らします。

「FKの失点で浮き足立った。あの失点が全て」
それは、草食動物のよう…そんな喩えをされる野洲のキャプテン、10番くるくる@卯田堅悟が試合後にふりかえった、ターニングポイントだったのです。

091231_uda_takemoto.jpg091231_uda_kosuke.jpg

わき上がる山梨学院応援団の歓声と歌声。
そんな中、1年生の時からメンバーに選ばれ、ピッチに立ち、中盤でくるくる回りながらタメを作りパスを繰り出すというファンタジスタにして、争いごとを好まず、派手な感情表現もあまり見せたことがない野洲のキャプテンは、それでも必死に仲間の動揺を落ち着かせようとしていました。

でもその2分後、野洲はまさかの連携ミスを犯します。
山梨学院GK・ラン@松田ランのゴールキックが一気に野洲の裏へ。ペナルティエリアを出てボールを拾おうとした野洲GK・じゅんき@鳥家淳樹とDFの意図がずれ、ボールは後ろへと逸れてしまいます。慌てて追いかける野洲DFのまたの間から、無人のゴールマウスへボールを押し込んだのは、猛然と球を追い続けていた山梨学院FWけいすけ@佐野敬祐でした。

ゴール、1-2。山梨学院、後半の3分間で逆転!

091231_1-2_df_uda.jpg

「自分たちのミス。チーム全体の責任」
山本監督が試合後そうコメントしたこの失点は、彼らに最大のピンチと最大のチャンスを同時にもたらしたはずです。
「野洲」というチームがミスによって崩壊していくのか、それとも「野洲」の名に責任を持ち、挽回していくのか…

091231_kasuga_sato.jpg091231_jump.jpg

逆転された5分後、先制弾を決めたしょうた@春日180センチに替わって、164センチのFW14番・たくや@佐藤拓哉を投入。平均身長はぐぐーっと下がりますが、その回転数の高い走りっぷりで、相手の裏を狙っていこうという作戦です、たぶん。
そして野洲はボールを繋ぎ、ペースを取り戻そうとします。それでも…焦る気持ちは選手同士を繋ぎ合わせません。幾度か掴んだチャンスもゴールには結びつかず、決めきれず。そんな中で山梨学院の方は、チーム全体のスピードを上げ自分たちのリズムで試合をコントロールし始めていました。

091231_yasu_df_1-3.jpg091231_1-3yamanashi.jpg

後半18分。右サイドで山梨学院キャプテン@碓井がボールを奪い10番たくや@伊東へ。野洲の裏へと抜けたキャプテン@碓井がリターンをもらって、シュート!
追いかけるだけの野洲DF陣はなす術無く…GKじゅんき@鳥家は1対1に晒され、1-3。
山梨学院、スピードに乗ったショートパスワークで追加点を奪い2点差です。

うなだれる、野洲。山本監督はこうコメントしています。
「自分たちのミスで失点して勝てるほど世の中は甘くないということを、彼らも学ぶべき」

点を取りにいかなければ!というところで連携ミスが起こる…その繰り返しだったと、試合後ふりかえったたかし@梅村ツインズ兄。彼らは彼らなりにもがいてはいたのです。
でも、技術は高くても例年になく生真面目な3年生が揃ったというチームは、責任をとろうとするがためにかえって身動きが取れなくなってしまいます。

滋賀県予選では、相手ボールも自分のボール、という不思議なサッカーを展開していた野洲。
ドリブルやパスが相手の足元へと渡り、「はわわわ〜」と観客が焦っても、なぜかそのボールは次の瞬間、野洲へと帰ってくるという、魔法のようなボールコントロール術なのです。
目指していたのは「敵と味方がボーダーレスなサッカー!」という噂も。
でも山梨学院は、そのボールを餌食に中盤を支配し、平均身長の差などくつがえすように選手一人ひとりが絶え間なく動くそのスピードで、存在感を増し始めたのでした。

生真面目に、それでも「野洲のサッカー」を継承するために、ボールをコントロールしようとしていた野洲。そんな中、いい意味で雰囲気を読まない選手が二人いました。
一人は左SBに入った2年生、166センチの16番りゅーせい@村松隆晴。細かいテクニック自慢の揃うチームの中ではちょっぴり異色な体を張ったドリブルを持ち、優勝チームのゆーだい@田中雄大(関西大)を彷彿とさせる「サイドチェンジロングパス」をばんばん跳ばす選手です。
そしてもう一人は、11番こーすけ@松田康祐。

3点目を取られた3分後の後半21分。14番たくや@佐藤が右サイドのスペースへ送り込まれたボール目がけ、縦へと突破していきます。DFに寄せられ、スライディングしながら中央へ送ったパスを、山梨学院GKラン@松田ランがファンブル!そこに走り込んでいたこーすけ@松田康佑が、迷わず足を振り抜き、ゴール!
野洲2-3!

091231_yasu2-3_1.jpg091231_yasu2-3_2.jpg

こーすけ@松田は、マウスの中からすぐさま拾い上げたボールを、センターサークル目がけ投げ放ちました。残りは20分弱。まだまだ時間はあるのです。

091231_kosuke_usui.jpg091231_milan_ito.jpg

誰よりも大きな身振り手振り、そしてその声で、仲間に喝を入れ前を向かせるこーすけ@松田。
笑みすら浮かべるその迫力に、山梨学院キャプテン@碓井もあわててチームメイトの動揺を抑えようと指示を出します。

直後、山梨学院は最前線に「デカイもの」を送り込んできました。
186センチ76キロ、11番ミラン@加部未蘭です。

立ち上がり早々に失点し空回っていた山梨学院ですが、10番たくや@伊東を始めとするスピードのある選手たちからは、常に弾けようとするエネルギーが放出されているようでした。
後半に入り、彼らはそのバタバタしたエネルギーの触手を、仲間同士で握り合い始めます。
そのきっかけを与えてしまったのは、野洲のミス。

それでも、自分たちのミスで失ってしまったものを取り返すために、「野洲」を貫くために、足を止めることはできません。
決して無駄に放り込むこともなく、大きなクリアでゲームを切ることもなく、爆弾のように投入されたミラン@加部が徐々にその存在感を失ったように、野洲はボールを繋ぎ…ついに後半残り1分、キャプテン@くるくる@卯田堅悟がGKラン@松田と1対1というチャンスをむかえた、のですが――

決められず…
直後、山梨学院のカウンターが炸裂しました。
それまで何度も野洲の最終ラインを脅かした裏へ抜けるボール。飛び出していく10番たくや@伊東拓弥。
先制点を奪われた時ただ一人それで落ち着けた、と宣った小さなスピードスターは、野洲DFを置き去りにし、ダメ押し弾を叩き込みます。
2-4。山梨学院、2点のリード。

091231_yasu2-4.jpg

まだ数秒、もしかすると数分、チャンスはあるかもしれない。
スタジアム中に蔓延した「山梨学院、初勝利目前」という空気を、ただ一人かき分けるように、野洲の2点目を決めたこーすけ@松田が、とおる@梅村ツインズ弟を抱き起こしに駆け寄ります。
自分たちのミスを取り返すために、最後まで諦めるわけにはいきません。

その1分後。野洲の初戦敗退を告げるホイッスルが鳴り響きました。

091231_uda_milan.jpg091231_takashi_ito.jpg

大歓声の中、突き上げられる青い腕と、倒れ込んでいく白いユニ。
「最後を決めていれば…。足がついてこずに情けなかった」10日前に痛めた右太もも裏の怪我をおして、フル出場となったキャプテン@くるくる@卯田を助け起こすのは、同じく怪我をかかえるミラン@加部。
「本当に決定力の差が出てしまった。いつもチームの足を僕が引っ張ってしまっていたので、申し訳ない気持ちでいっぱいです」とうなだれるたかし@梅村ツインズ兄に声をかけるのは、同じくチームのエースたくや@伊東。
お互いにぎこちなさが残ります。

091231_kosuke.jpg091231_sato_usui.jpg

「怖がらずに中盤でつながなければ野洲ではない」
山本監督が自負するように、選手たちは最後まで「野洲」を貫こうとしました。
自らのミスで失ってしまった信頼を取り戻すため、彼らがやったことは「野洲でプレーすることに、最後まで責任を持つこと」。

091231_kosuke_milan.jpg091231_uda_usui.jpg

最後まで仲間に声をかけ、気持ちを繋ごうとしていたこーすけ@松田康祐は、相手から目をそらさず強いて笑顔まで見せて、握手で健闘を称え合っています。
そして正反対の涙をぬぐった両キャプテンは、あごを上げチームを率い、相手ベンチへの挨拶に向かいました。
この場に立てたことに、この結果に、責任を持つのは彼ら自身であることをアピールするために。

091231_usui.jpg

「勝ててほっとしました。最初のセットプレーで取られて一瞬真っ白になったけれど、始まったばかりと気持ちを切り替えました。佐野が良く逆転ゴールを奪ってくれた。あれで落ち着きました」
インタビューに答える山梨学院キャプテン@碓井鉄平の表情は、安堵に満たされているようです。

091231_aisatsu.jpg091231_line.jpg

「生真面目な3年生」に率いられた今回の野洲。ひざに頭がつくのではと思うくらい、毎回深々と挨拶をする…その後ろ姿もこれで最後になってしまいました。
そして赤タータンをスパイクで踏まないように、きっちり壁際を一列になってバックスタンドから戻ってくる彼ら。
「後輩に受け継ぐサッカーはできた」
とキャプテン@くるくる@卯田が言うように、自らのミスに「敗北」という結果で償うことになってしまったにしろ、最後の最後まで「野洲高校サッカー部」としての責任をプレーで、そしてそれ以外でも、果たそうとしていたように思えます。

091231_sato1.jpg091231_sato2.jpg

そんな中、一人もう一度ピッチに戻ってきた選手がいました。右SB3番だいき@佐藤大樹です。
お辞儀をするようにタッチラインをまたぎ、コーナー付近を斜めによぎり、頭を垂れつつ「選手権のピッチ」から立ち去ります。
瞬間、ぽんっと右足を蹴り上げました。
彼の高校3年間の部活動がここで終わります。

お疲れさま。
そしてこれからも「野洲でプレーした経験」に責任を持って、サッカーを、人生を、楽しんで下さい。
「自己責任」の中でこそ、人は自由を得られます。

***
しんみりと終わっちゃうのもいやだし、時間を巻き戻して最後は笑顔で。

2009年11月7日の準決勝、そして14日の決勝。
ランラン☆カンカンの中の人たちは、毎年恒例新幹線をかっとばし、滋賀県の「皇子山陸上競技場」に潜入しました!

去年の決勝の相手「綾羽」を準決勝で下し、決勝では危なげなく「守山」を4-1で破って、みごと5年連続の「滋賀県大会優勝」を果たした野洲。

091114_uda.jpg

一番似合わなそうなキャプテンという役回りを、彼なりにこなしていた(笑)くるくる@卯田堅悟。去年のGKよこりょう@横江諒に続いて、関西学院大学に進学です。

091114_toru_sato_somekawa.jpg

左は梅村ツインズ…弟、徹のはず!(笑)
ラン☆カンは最後まで、たかし&とおるの見分けができずに終わってしまいました(汗)
でもこの日はなんと、お兄ちゃんの崇が右手の甲を骨折したとかで、袖口からちらりと見える「ギプス」が目印に。あと、右手が使えなかったせいか、崇くんのヘアスタイルが若干セット不良でぼさぼさになってたのも、重要なポイントでした(笑)
真ん中は右SB、なぜか授与された額を矯めつ眇めつしていただいき@佐藤大樹、そして右端はこの決勝戦3バックの真ん中を務めていたこうた@染川浩太です。

091114_shugo.jpg

毎年なんだかしっくりこない「おー!」のやらせポーズ(爆)これはもう伝統芸です。
後列左端で優勝旗を持つこうた@染川浩太が、なんやかやとチャチャを入れ、やっと自然な笑顔になりました。

普段から絶対行動を共にせず、大学もどうやら関東と関西で別々になってしまう梅村ツインズと違い、大津北にいる双子の兄弟・悠佑と一緒に京都産業大学へ進学するこーすけ@松田康佑。彼の男前っぷりや、ボランチ・たつや@竹本竜也のひっそりとした美少年っぷり、りゅーせい@村松隆晴の物怖じしなさそうな明るさ…
ラン☆カンの中で一人ひとりがキャラ立ちする前に、このチームが終わってしまったことがとても残念です。

それでも毎年、わくわくさせてくれる「野洲」。
彼らをとりまく環境は、必ずしもプラスに作用するものばかりではないけれど、それでも「野洲のサッカー」に自信と誇りと責任を持ってプレーをし続ける彼らに、敬意と感謝と、最大限のがんばれ!をおくりたいです。
ありがとうーー!

最後に。今回もお世話になりっぱなしだった、むぅさま☆
いろいろありがとうございました!

***
第88回全国高校サッカー選手権大会☆見たものリスト
開会式&開幕戦[帝京vsルーテル学院]→写真レポ
1回戦[野洲vs山梨学院][秋田商vs立命館宇治]
3回戦[作陽vs矢板中央][山梨学院vs香川西]
準決勝[矢板中央vs山梨学院][関西大一vs青森山田]
決勝戦[山梨学院vs青森山田]→写真レポ
大会優秀選手発表→写真レポ?

2010/01/20

U-17日本代表◇コパ・チーバス2010@メキシコ◇2013年のための第一歩

去年、2009年大会では2勝1敗1分け。惜しくもグループリーグ3位で決勝トーナメントに進めなかった「U-17日本代表」。
それでもうさみん@宇佐美貴史が最終戦、メキシコのサントス相手にハットトリックをぶちかまし、総得点7で堂々の「大会得点王」に君臨するという、「U-17ワールドカップ2009@ナイジェリア」へのステップとしては、うきうきするような結果を残した「コパ・チーバス」。

毎年メキシコのクラブチーム「CHIVAS」が世界中からいろいろなユース代表とクラブユースを招いて、盛大に開催するユースの大会に、今年日本が送り込むのは「3年後、2013年に行われるU-20ワールドカップのための」代表。

もちろん今年の8月までに目一杯アピールできれば、10月に行われる2011年のU-20ワールドカップ・アジア最終予選のメンバーに、U19日本代表として名を連ねることも可能です。

景気よくぶちかましてきて下さい!☆

****
U-17日本代表チーム メキシコ遠征(コパ・チーバス2010)メンバー
Copa Chivas Internacional 2010 [1月22日〜30日]

■GK■
18田尻 健 TAJIRI Ken 1993.06.11/181/70/G大阪Y
1鈴木椋大 SUZUKI Ryota 1994.02.10/187/71/マリノスY
■DF■
2遠藤 航 ENDO Wataru 1993.02.09/175/69/湘南Y
5柳川剛輝 YANAGAWA Goki 1993.04.06/168/59/広島Y
6三鬼 海 MIKI Kai 1993.04.19/170/61/名古屋U18
7佐藤令治 SATO Reiji 1993.05.21/168/55/JFAアカデミー福島
9宮本和輝 MIYAMOTO Kazuki 1993.07.13/182/69/マリノスY
3西野貴治 NISHINO Takaharu 1993.09.14/183/65/G大阪Y
4脇本晃成 WAKIMOTO Kosei 1994.01.08/176/65/広島Y
■MF■
10相馬大士 SOMA Taishi 1993.02.02/174/65/柏U-18
11和田篤紀 WADA Atsuki 1993.02.09/176/62/神戸Y
14端山 豪 HAYAMA Go 1993.04.09/176/63/ヴェルディY
15田鍋陵太 TANABE Ryota 1993.04.10/176/64/三菱養和
8熊谷アンドリュー KUMAGAI Andrew 1993.06.06/181/67/マリノスY
16為田大貴 TAMEDA Hirotaka 1993.08.24/173/61/大分U-18
13鈴木雄斗 SUZUKI Yuto 1993.12.07/176/60/マリノスY
■FW■
20風間宏矢 KAZAMA Koya 1993.04.16/172/60/清水商
17高原 幹 TAKAHARA Motoki 1993.05.28/166/54/名古屋U18
19柏瀬 暁 KASHIWASE Satoru 1993.06.01/182/73/清水Y
12久保裕也 KUBO Yuya 1993.12.24/177/70/京都U-18

※U-17日本代表チーム:FIFA U-20ワールドカップ2013出場を目標としたチーム。
****

GKの田尻健は、2008年に行われた「U-17ワールドカップ・アジア最終予選」に、ガンバのJr.ユースから飛び級でメンバー入りしていた選手。残念ながらワールドカップメンバーには選ばれませんでしたが、このカテゴリーでアピールしてほしいところ。

去年「高校年代日本一」、高円宮杯U-18で優勝を成し遂げたマリノスユースからは4人の選手が選ばれました。そのうちGK鈴木椋大とMF熊谷アンドリューは、1年生ながらスタメンとしてピッチに立っていた選手。期待したいです。

このメンバーの中で一番名前と顔が売れているだろう選手は、風間八宏氏の次男坊・風間宏矢。去年の暮れ毎年恒例、風間八宏が企画する「静岡の若者をスペインのクラブチームに放り込む」ドキュメンタリー番組で、高い意識と環境適応力を発揮していました。長男坊・宏希と一緒に静岡県代表として高校選手権のピッチに立つことはできませんでしたが、ちょっぴり身につけただろうスペイン語を武器に、がんがんアピールしてほしいな。

そして、このチーム一番の注目株は…去年の12月に行われたU-18日本代表候補合宿に、ダブル飛び級で召集された、りょうた@田鍋陵太。高円宮でそのスピードと得点力を武器に、ぐいぐいとアピールを始めた高校1年生でした。
準決勝に唯一「クラブユース以外のチーム」として勝ち上がった三菱養和。優勝したマリノスユースを「PKサドンデス」まで追いつめた、その原動力となったのは間違いなし。そして日本のスピード自慢にしては上背が「176センチ」と比較的大柄なのにも、期待大です。

そう、今回のU-17日本代表一番の特長は、もしかすると「デカイ」ことかもしれません。
DFに2人、FWに1人180センチオーバー、そして中盤は7人全員が170センチオーバー!!
去年ワールドカップに出場したU-17日本代表の最終ラインが、上背の無さでちょっぴり不利だったことを思うと、「背がデカイ」というだけでわくわくしちゃったりします(苦笑)

まずはグループリーグ5試合をしっかり戦って、決勝トーナメントへ進んでもらいたいな。

■監督■大熊裕司【JFAナショナルコーチングスタッフ】
■コーチ■佐藤一樹【JFAナショナルコーチングスタッフ】
■GKコーチ■阿江孝一【JFAナショナルコーチングスタッフ】
お。監督はA代表コーチ・クマ@大熊清の弟さんです〜。

****
去年「Jユース サンスタートニックカップ」で優勝を果たしたFC東京U-18からは誰も選ばれてないんだ…と思ったら、なんとその「FC東京U-18」がチームごと参加していました!当然3年生は引退してしまっていますが、1,2年生の新チームで経験と結果を手に入れて来てほしいです。
posted by ラン☆カン at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | U17&それよりちびっ子な世代たち

2010/01/15

第88回高校選手権*決勝[山梨学院vs青森山田]&表彰式*写真レポ

3大会連続の4万人超え。
この日の国立競技場は、2年前・第86回大会「藤枝東vs流経大柏」に次ぐ、チケット完売!となりました。

曇天の下、文字通り満員の人で膨れ上がるスタンドに、360度囲まれたピッチ。
そこに充満する空気は、2日前の準決勝とまるで違っています。

43635人の視線――期待と祈り、そしてただ成りゆきを見届けようとする醒めた目――と、歓声と、両校応援団の歌声に圧されるように、その幕を開けた第88回高校選手権決勝。
プレッシャーの中、最後に栄冠を手にしたのは、この舞台で90分間自分たちを見失うことのなかった「初出場」チームでした。

*****
第88回全国高校サッカー選手権大会
開幕戦 マッチナンバー47(45分ハーフ)
2010年1月11日(月)14:05K.O.@国立競技場 43635人
山梨学院[山梨] 1-0(1-0,0-0)青森山田[青森]

[得点]
11分:7碓井鉄平(山梨学院)
*****

100111_aomori_shugo.jpg

[青森山田スタメン]13年連続15回出場
■GK■
12櫛引政敏/2/185/72/青森山田中
■DF■
3中山渉吾/3/176/70/青森山田中(北海道)
4赤坂勇樹/3/182/70/ガンバ大阪堺Jrユース(大阪)
5横濱充俊/2/172/62/青森山田中
6中島龍基/3/170/58/向陽中(北海道)※U17日本代表
■MF■
7椎名伸志/3/166/59/札幌ジュニアFCユース(北海道)※U18候補
8三田尚希/2/164/57/上松中(長野)
9遠藤竜史/3/169/58/青森山田中
 →73分:11星 大貴/3/162/56/青森山田中(埼玉)
10柴崎 岳/2/172/62/青森山田中※U17日本代表※1/15追記:鹿島入団内定
■FW■
13野間涼太/3/178/67/ヴィヴァイオ船橋SC(千葉)
14成田鷹晃/2/170/60/田名部中
 →78分:2櫛引信敏/3/185/69/ラインメール青森

後半ロスタイムに同点弾を喰らい、関西大一にPK戦まで持ち込まれた準決勝。
MF9番リュウジ@遠藤竜史とFW14番タカアキ@成田鷹晃は、その試合で負傷してしまい、痛み止めを打っての出場です。
そして左膝靭帯断裂という大怪我から執念の短期復活を遂げ、この大会フル出場を続けているキャプテン・ノブユキ@椎名伸志。
今日は彼らの分まで、準決勝を省エネな運動量で戦ったU17日本代表にしてU18代表候補、ガク@柴崎岳がやってくれるはず!っていうか、やれ(笑)

100111_yamanashi_shugo.jpg

[山梨学院スタメン]初出場
■GK■
1松田ラン/3/178/64/あきるのFC(東京)
■DF■
2井上拓臣/3/168/56/川上FC(大阪)
 →32分:13渡辺圭祐/3/166/60/エルマーノ大阪U15(奈良)
3関 篤志/2/182/69/FC東京U-15むさし(東京)
4中田寛人/3/170/60/長野FC.Jrユース(大阪)
12藤巻 謙/3/166/62/フォルトゥナSC
■MF■
6宮本 龍/2/174/67/京都宇治FC(大阪)
7碓井鉄平/3/176/68/FC東京U-15むさし(東京)※U18候補
8平塚拓真/3/165/56/FC東京U-15むさし(東京)
 →89分:20羽東史樹/3/170/60/川上FC(大阪)
9鈴木峻太/3172/65/FCアーザフトゥーロ(茨城)
■FW■
10伊東拓弥/3/170/58/柏レイソル青梅(東京)
19佐野敬祐/3/170/63/名古屋グランパス三好(愛知)
 →70分:11加部未蘭/2/186/76/FC東京U-15むさし(東京)※U18候補

12番ケン@藤巻謙が、スタメン中たった1人の地元・山梨出身者。
彼が中学時代を過ごしたフォルトゥナSCは、FC東京U-18のリョウ@平出涼(トップ昇格&U18日本代表)が所属していたチームでもあります。
逆にずらっと名を連ねるのは「FC東京U-15むさし」出身の選手たち。
彼らは去年の暮れ「Jユース・サンスタートニックカップ」で優勝した「FC東京U-18」キャプテン@年森勝哉・ケンタロウ@重松健太郎(トップ昇格&U18日本代表)たちのチームメイト。
特にキャプテンの7番テッペイ@碓井鉄平と8番タクマ@平塚拓真は中学3年生だった2006年12月29日、天皇杯準決勝の前座で行われた「高円宮杯U-15選手権決勝」で、「むさし」のスタメンとしてガンバ大阪Jr.ユースを相手に「この国立」のピッチに立ち、準優勝となったメンバーなのです。
当時の平塚拓真はSB。山梨学院に進学してSHとなりますが、横森巧監督が今季「総監督的立場」から現場へとやってきたことで、「レギュラーで出られる感じじゃなかったのに、サイド攻撃のやり方を教えてもらって主力になった。先生についていくと、試合も大事なところでなぜか勝てる」と2番タクミ@井上拓臣が言うほどに、選手それぞれがこの1年で、じわじわと底力をアップさせてきたチームのようです。


100111_yamanashi_dash.jpg

キャプテン@7番・碓井鉄平を中心に、10番タクヤ@伊東拓弥がドリブルで引っ掻き回し、両SHと19番ケイスケ@佐野敬祐が雪崩れ込み、裏へと抜けるスピードで相手を翻弄する山梨学院。
キャプテンと6番リュウ@宮本龍の両ボランチを残し、ポジションへと散っていきます。
そしていつも通り前半は抑え目にくるのかなと思ったキックオフ直後、キャプテン@碓井鉄平がシュートを放っていました!

キャプテン@椎名伸志とガク@柴崎岳のドイス・ボランチが作る中盤に、速いFW@14番・成田鷹晃と上手いFW@13番リョウタ@野間涼太が絡みリズムを作っていく青森山田に対し、山梨学院はその後も息をつかせぬほどに雨あられとシュートを打ちまくり、隣でKANKAN@ランラン☆カンカンの中の人も「とにかくシュートで終れって言われてるんだね…」と感嘆するくらい10分間も続いた攻撃は、ついに実を結びます。

前半11分。セカンドボールを拾った10番@伊東拓弥がいったんボールを下げ、キャプテン@碓井が左サイドの9番シュンタ@鈴木峻太へとパスを送り、縦へと抜け出した鈴木峻太は、青森山田ディフェンスをあざ笑うようにボールを下げました。
ボールの軌跡を追い切れず、ゴール前であたふたする青森山田、パスが通る度に歓声が大きくなるスタンド。キャプテン@碓井が右足を振り抜き…

「自分の周りにスペースがあるのは分かっていたから、打つつもりでいた。決まった瞬間は鳥肌が立った」

100111_yamanashi1-0.jpg

ゴール!1-0!
山梨学院、先制!

予想もしない相手のハイペース、そして満員の国立。
青森山田はキャプテン@椎名伸志を前目に置いて、中盤から前をコントロールしようとするのですが、フィールドプレイヤーの足が思ったように動きません。そしてとにかくシュートを打ってくる山梨学院の作戦に嵌められ下がってしまうラインを統率しようと、CB3番ショウゴ@中山渉吾が手を叩き仲間を鼓舞するのですが、その声もブラスバンドの演奏にかき消されがちです。

「自分自身の緊張はなかったけれど、チームとして少し雰囲気に呑まれていたと思う」と前半の硬さをふりかえったキャプテン@椎名。
「大舞台で普段通りのパフォーマンスを出すのは難しい、ということがわかった。自分の気づかないところで緊張していたのかも」と言うガク@柴崎岳。
中央のスペースを攻守に渡って動き回り続けるキャプテンに対し、その後ろでパスを供給しようとするガク@柴崎は、ほとんどボールに触れません。

それでも20分を過ぎた辺りから、左SBのU17日本代表6番リュウキ@中島龍基がだんだん攻撃に参加できるようになってきました。
13番@野間涼太が放った青森山田の初シュートは、そのリュウキ@中島からのクロス。その後リュウキがドリブルで仕掛けたこぼれ球を、ガク@柴崎がボレーシュートで狙ったりするものの、山梨学院の電光石火なカウンターパスワークと比べると、何かナイーブすぎる感じに見えてしまうのです。

ところが前半32分。国立のピッチをそのスピードで支配していた山梨学院に、ピンチが訪れます。
「足を捻った時に、ボキボキという音がした」…自陣ペナルティエリアで右足を押さえ、立ち上がれない右SB2番@井上拓臣。
横森巧監督が言うところの「一番頼りにしていた選手」は、結局「骨折もしくは靱帯損傷の可能性」という重傷を負い、ピッチを去ることになってしまいました。

それでも集中力とスピードを失わなかった山梨学院。
前半42分、縦パス1本に抜け出した青森山田14番@成田鷹晃を、GKのラン@松田ランがペナルティエリアの外でタックルをかまし倒してしまう…という冷や汗もののシーンもイエローカードで済み、立ち上がりからハイスピードでゴールを目指し圧倒し続けよう、という監督の思惑通り動き続けた山梨学院が、1-0のリードで前半を終了します。


100111_aomori_enjin.jpg

13年連続出場でも、決勝の舞台は初めてとなる青森山田。
相手のペースが落ちるかもしれない後半45分の間に、なんとか自分たちのリズムを取り戻せるでしょうか。
カギとなるのはやっぱりガク@柴崎岳のはず。前半よりも高い位置へと上がり、攻撃への起点となることへの期待がかかります。

ところが。あれだけ走り続けた山梨学院は、そのペースを維持し続けました。
1回戦・3回戦・準決勝と、実際に見た3試合はどれも「前半、相手の出方を伺いながら飛び出しは小出しに。後半ぐっとペースを上げて、フルスピードで裏を狙い、お互い疲れてきたところでミラン@加部未蘭、投入」という感じ。開始0分から飛ばし続けたことはありません。
きっと青森山田も、いつか落ちるだろう…と思っていたはず。それなのに相手ゴールへと襲いかかるチャンスが多いのは、圧倒的に山梨学院。青森山田は「ポスト」や「GK櫛引政敏」が大活躍です。

それでも後半25分くらいには、ガク@柴崎岳のクロスを14番@成田鷹晃がダイビングヘッド!という、スタンドが浮き足立つようなチャンスを迎えたのですが…惜しくも枠外。
その後も散発的に相手ゴールへと迫る状況になるものの、ことごとく集中の切れない山梨学院につぶされてしまいます。

そんな青森山田の貴重なチャンスとなるのはセットプレー。
FKをもらう度に、6〜7人の選手が集まり作戦会議に入ります。そして度重なる長時間の協議に、興味をそそられた選手が一人…

100111_spy1.jpg
「スパイ発見!!」「こっちくんなよ!」

100111_spy2.jpg
あっけなく見つかってしまい退散する19番@佐野敬祐(爆)
「なんだよ、けち。早く話しまとめてね」

100111_shiina_fk.jpg

いろいろなバリエーションがありそうでしたが、キッカーは100%キャプテン@椎名。靱帯断裂から復帰しテーピングぐるぐる巻の左足から、ボールを送り込み続けます。

「最高のボランチ、最高のパートナー」とガク@柴崎岳が手放しで信頼を寄せるキャプテンですが、この試合では彼がボールを持つとあっという間に2人が寄せてくるため、自由にプレーさせてもらえません。
そしてパートナーのガク@柴崎はと言えば、「U17ワールドカップ」3試合では攻撃の中心として決定的なパスを繰り出し、前線へと飛び込み続け、流れを「作り出して」いたのに、この大会――少なくとも直接見た準決勝&決勝――ではミスも多く動きも少なく、「作り出す」どころか流れに「乗れていない」状態。

結局「前半から攻めて先制点をあげる」ことに集中した結果、90分間をそのままのスピードで乗り切ってしまえるエネルギーを得た山梨学院に対し、出鼻を挫かれ自分たちのペースを見失った青森山田は、「自分自身の緊張はなかった」と言うキャプテン@椎名の「怪我を乗り越えたエネルギー」で、なんとか集中していられるのではと思うくらい、ゴールへと向かう迫力に差が出てしまいました。

後半25分。山梨学院は、こちらも怪我あがりのためスーパーサブとしての出場時間のみ許された、186センチのFW11番ミラン@加部未蘭を投入。その重た気な体躯からまき散らされる存在感に加え、決勝のこの舞台ではトリッキーなドリブルまで披露し、青森山田ディフェンスを動揺させます。

それでもすぐさま、青森山田に決定的なチャンスが。
ガク@柴崎岳の左CK…

100111_defense.jpg

うわあ!山梨学院マウス前、人口密度高!!!
このCKは敵味方入り乱れての大混乱に陥るのですが、こぼれたところを人垣の隙間から13番@野間涼太シュート!
ラン@松田ラン、ナイスキーー!!
2分後には目の前にこぼれてきたボールを14番@成田鷹晃、シュート!
それを足一本のばしクリアするのは、前半にタクミ@井上拓臣の怪我で交代出場した13番ケイスケ@渡辺圭祐!

繰り返し訪れた決定機に、青森山田はさらなる賭けにでます。負傷をおして出場中のFW成田鷹晃に代えて、DF2番ノブトシ@櫛引信敏185センチを投入。その長身を最前線に配置しパワープレーを仕掛ける作戦です。
ところが、その頭を狙って放り込むのかと思ったらそうでもなく、「GKマサトシ@櫛引政敏のお兄さん」にやってきた最大のチャンスは後半37分、足下へのボールでした。
シュート!山梨学院ブロック!

ロスタイム4分。走り続けること90分。
とうとう山梨学院は、最後の最後まで全員が全速力で攻撃を仕掛け、守備に戻り、試合が始まった時から同じスピードで人とボールが動き続けるタフな展開を、揺るぎなく持続させてしまったのでした。

2009年12月30日。この国立競技場から始まった、彼ら――山梨学院と青森山田――の「初めての13日間」は、陽の落ちかけたピッチに響き渡る長いホイッスルで、その終わりを告げました。
1-0。山梨学院、初出場・初優勝です!


100111_hyosho.jpg

勝者と敗者が決した瞬間、バタバタと倒れ込んだ両チームの選手たち。
涙をこらえながら表彰式に臨みます。
他の大会と違い、最初に表彰されるのは「勝者」。入れ替わりで国立競技場メインスタンドの階段を上る「敗者」のキャプテン@椎名伸志は、唇を噛み締め、金メダルを胸に下っていく優勝チームを見送ります。

100111_aomori_souvenir_picture.jpg

「正直、ここまでくることができるとは思っていなかった。初の国立で、こんなに大勢の人の前でプレーする機会はない。だから、誰もが優勝したいと思っていた。雪国というハンデを乗り越えて優勝したかった」@椎名伸志

100111_jump.jpg100111_toss.jpg

弾けるようにバックスタンドの同級生たちの元へ駆け寄った、山梨学院。
全試合、歌声と声援を送り続けてくれた大応援団と共に、ジャンプ!って、右足をギプスで固められちゃった2番タクミ@井上拓臣までも跳んでるーーー!(汗)
そして就任1年にして優勝できるチームへと導いてくれた、横森巧監督が宙を舞います。
いつもはベンチでじっと戦況を見つめ、タッチライン際での指示出しはコーチに任せていた横森監督ですが、この決勝では堪らず立ち上がり選手たちに声をかけていました。
「黙って座っていようと思ったけど、連携にズレが生じていたから声が出てしまった。でも、選手たちには通じていなかったかもしれない(笑)」

100111_milan.jpg100111_lan.jpg

ちなみに果敢なハイジャンプを見せたタクミ@井上拓臣ですが、行きは「ミラン」帰りは「ラン」に背負われてのバックスタンド往復(笑)

決勝戦CKのピンチで、キャプテン@碓井に「お前はまだ、仕事をしていない」と叱咤された、ラン@松田ラン。この大会チーム唯一の失点となった1回戦@野洲戦、きっかけとなったキャッチングミスの借りを返していないじゃないか、というこの厳しい激励に奮い立ったGKは、青森山田にゴールを割らせませんでした。
この「借りを倍返し」する勢いでの優勝という結果に、テンションが上がったらしいラン@松田、56キロの野郎を背負いぐーるぐるとお花畑状態で2回転(爆)いいヤツです(笑)

100111_aomori_last_enjin.jpg

山梨学院が優勝というパラダイスを満喫している間、ピッチの片隅には大きな円陣ができていました。
冷え冷えとした国立競技場。雪国でトレーニングを重ねる彼らの肌に、この空気はどんな温度で感じられるのでしょう。

100111_shiina.jpg100111_kuroda_shiina.jpg

長い長い時間をかけ、ひっそりと進行していく「この青森山田というチーム、最後の時間」が終わり、円陣が解かれみんなが引き上げていく中、一人後ずさるようにピッチに留まっていたキャプテン@椎名伸志。誰に肩を抱かれても、その涙は止まりません。
「怪我は、正直、痛かった。本当にこのチームのキャプテンを務めることができたことを、誇りに思っています。みんなに、ありがとうと話しました。」

100111_yamanashi.jpg

入学してみたら県外から来た上手い選手ばかりで、みんな友達になってくれるかな…と心配だったと地元出身のケン@藤巻謙が語るように、「選手権初出場という歴史を作るため」あちらこちらから集まってきた選手で構成されたチームをまとめあげたのは、東京出身のキャプテン@碓井鉄平。
「(タイムアップの瞬間は)力が抜けた。最初は泣いていたけど、最後だから笑おうと思った。山梨のサッカーが強いことを示すことができて、うれしい。みんなで胸を張って山梨に帰りたいです。」

100111_yamanashi_glad_smile.jpg

「とても楽しい3年間でした。最高の終わり方になった。これから仲間とはっちゃけます!」
キャプテンマークを外し、チームメイトたちと喜びを分かち合う碓井鉄平の顔は、喜びと安堵に満ち足りているようです。

ピッチから引き上げる際、ギプスで足を固定されたタクミ@井上拓臣を気遣い、すぐさま肩を貸すのはGKラン@松田。
「僕は何もしていない。みんなががむしゃらにボールを追ってくれたから。(決勝で決定的なシュートを阻止した時)今まで監督にほめられたことはなかったけど、『ナイスキーパー』と声をかけてもらいました。」
この優勝はいろんなこと――炭酸飲料・スナック菓子・カップラーメン――を我慢してサッカーを続けてきたから本当に嬉しいと言うラン、この後は…「炭酸飲料を飲みます!」(爆)

そして彼の肩を借り、ピッチを後にしていくタクミ@井上拓臣は、最後にこうコメントしています。
「立ちたくても立てなくて悔しかった。でもハーフタイム、みんな一人ひとり、自分のところに来て話をしてくれた。自分は泣いていたけど、キャプテンに『絶対優勝するから、涙を流すのは待っておけ』と言われた。それを聞いて、泣いたらダメだと思って応援しました。
試合が終わった瞬間、飛び出したくても飛び出せなかったけれど、嬉しかった。
こういったことができるのは一生に一度。
たぶん、そう。
最後に笑って終われるのは、1チーム。それが山梨学院だったことは、これから先も誇りに思う。」


****
初めての優勝を賭けての戦いとなった「第88回全国高校サッカー選手権大会」決勝。
幾多の「有名校・伝統校」がピッチを後にしていく中、最後まで残ったのは「サッカーへの『好きという気持ち』を貫くために」、親元を離れ集まってきた選手たちでした。
たとえ出身地がばらばらでも「学校のある地元」を代表し、戦っているという意識が彼らの3年間を支えるモチベーションの一つ。

選手それぞれが様々に抱え込む物語も織り込みつつ、最後は4万人がスタジアムで見届ける「高校部活最後のサッカー大会」。地区予選を含めれば約3か月弱に渡ってしまうこの一大ドラマは、やっぱりサッカー部員たちの憧れの舞台であり続けるのだろうな、と思います。
それは好きなサッカーで、地元を背負い、母校を背負い、戦うことができるから。

山梨県に初の優勝をもたらした、山梨学院サッカー部のみなさん。初出場で初優勝、おめでとうございます!

***
第88回全国高校サッカー選手権大会☆見たものリスト
開会式&開幕戦[帝京vsルーテル学院]→写真レポ
1回戦[野洲vs山梨学院]→写真レポ
   [秋田商vs立命館宇治]
3回戦[作陽vs矢板中央][山梨学院vs香川西]
準決勝[矢板中央vs山梨学院][関西大一vs青森山田]
決勝戦[山梨学院vs青森山田]
大会優秀選手発表→写真レポ?

野洲は6回目の出場で、初めて1勝もあげることができず敗退してしまいました。
初戦の相手は、結局優勝することとなった山梨学院。
彼らに唯一の失点を喰らわせたその1回戦、試合レポは絶対書くぞ(自戒&自己暗示)→書きました

2010/01/11

第88回高校選手権*[大会優秀選手]発表*写真レポ?

初出場、初優勝。

2009年12月31日。野洲に4-2で逆転勝利をおさめた時から始まった、山梨学院の国立への着実な歩み。
以降、立命館宇治・香川西・ルーテル学院・矢板中央を相手に無失点で、決勝まで勝ち上がってきました。

そして13年連続出場にしてこちらも初めて決勝の舞台に立ったという青森山田を相手に、タフ&ハイスピードなパスワークで圧倒。ほぼ90分間、自分たちのペースに持ち込んだまま、1-0で「サッカー界、今シーズン最後のホイッスル」を聞くことになりました。

100111_glad_smile.jpg

山梨学院、優勝おめでとうございます!

さて。試合のレポみたいなものは後回しにして、記念撮影の真っ最中に始まった「大会優秀選手発表」のレポ(?)を…

100111_happyou_1.jpg
「ん?ん?くる?くる?」
撮影そっちのけで電光掲示板凝視な、チャンピオン様たち(笑)

[第88回全国高校サッカー選手権*大会優秀選手]
★印はキャプテン

◆GK◆
櫛引政敏 2/93.01.29/185/72/青森山田/青森山田中※08,09国体
菅野一輝★3/91.11.02/185/81/尚志/二本松一中
村井泰希 2/92.06.12/178/72/四中工/名張WEST※87回高校選抜
原田直樹 3/91.08.05/181/76/広島観音/廿日市FC
◆DF◆
横濱充俊 2/92.09.14/172/62/青森山田/青森山田中※08国体
中島龍基 3/92.01.12/170/58/青森山田/向陽中※U17日本代表→関西大
須藤貴郁★3/91.11.21/180/68/矢板中央/今市アルシオーネ
関 篤志 2/92.06.07/182/69/山梨学院/FC東京U15むさし※08国体
中田寛人 3/91.07.13/170/60/山梨学院/長野FC.Jrユース→桃山学院大
藤巻 謙 3/91.10.19/166/62/山梨学院/フォルトゥナSC※07国体
山本真也 3/91.10.23/173/65/藤枝明誠/藤枝明誠SC
小谷祐喜★3/91.07.27/180/73/関西大一/セレッソ大阪U15※07国体
岡崎克也 3/91.08.28/183/73/境/FCカミノ
宇都宮憲司 3/91.07.13/178/72/広島観音/ピジョンFC→桃山学院大
◆MF◆
椎名伸志★3/91.10.15/166/59/青森山田/札幌ジュニアFCユース※U18候補→流経大
三田尚希 2/92.08.16/164/57/青森山田/上松中※08国体
柴崎 岳 2/92.05.28/172/62/青森山田/青森山田中※U17日本代表→1/15鹿島入団内定
渡辺裕紀 2/92.04.25/176/67/矢板中央/今市アルシオーネ
益子直樹 3/91.07.04/171/61/矢板中央/馬頭中
小島秀仁 2/92.07.30/178/67/前橋育英/ヴェルディ小山※U17日本代表
長澤和輝★3/91.12.16/171/65/八千代/三井千葉SC※U17関東選抜
碓井鉄平★3/91.11.03/176/68/山梨学院/FC東京U15むさし※U18候補→駒澤大
平塚拓真 3/92.01.27/165/56/山梨学院/FC東京U15むさし※U18候補→神奈川大
辻 俊行 3/92.02.24/172/62/藤枝明誠/FCヴァーデュア→関西大
久保開立 3/91.06.29/172/64/関西大一/ディアブロッサ高田FC
柳 直人 3/91.06.11/163/57/作陽/EXE'90
柳田優介★3/92.03.23/168/59/広島観音/MUNE広島FC※08国体
大楠恭平 3/91.06.07/168/60/神村学園/FCジュベントゥージ※07国体
福野あさと 3/92.01.07/167/55/神村学園/都城西中※08国体
◆FW◆
伊東拓弥 3/91.04.21/170/58/山梨学院/レイソル青梅※U17関東選抜
宮市 亮 2/92.12.14/183/68/中京大中京/シルフィードFC※U17日本代表
久保綾祐 3/91.05.09/171/74/関西大一/ガンバ門真
大西晃広 2/92.05.10/170/66/香川西/井川中
赤崎秀平 3/91.09.01/174/69/佐賀東/バルティーダ※U18候補→筑波大
山本大貴★3/91.11.15/178/67/ルーテル学院/宇土鶴城中※07国体→駒澤大
黄 順旻 3/90.09.14/178/70/神村学園/チャンフン高※U20韓国代表候補

100111_happyou_2.jpg
「やべえ!俺!俺!キタキタ!」

100111_happyou_3.jpg
「いやっふぅーーーー!☆」

6人が選ばれた優勝チーム、12番DF藤巻謙は自分で予想していなかったのか、超ハイテンション(爆)

実は今回の[優秀選手]を基に結成される[日本高校選抜チーム]には、いつもの静岡ヤングフェスティバルと海外遠征(今年はベリンツォーナ@スイス)に加え、大きな舞台が用意されているのです。
それは…

【FUJI XEROX SUPER CUP 2010】
フレンドリーマッチ[U-18Jリーグ選抜]対[日本高校サッカー選抜]開催

なんと2月27日(土)、この決勝の聖地・国立で開催される「ゼロックス・スーパーカップ」の前座試合として、高校選抜チームがクラブユース選抜チームと35分ハーフで対戦することに!
え。35分ハーフ…(短)
でもでも。こんな対戦を待っていたんだよぅぅぅぅぅ!!(踊)


ということで優勝した山梨学院、そして優秀選手に選ばれたみなさん、おめでとうございます☆
写真レポ、書いてみる予定です。

***
第88回全国高校サッカー選手権大会☆見たものリスト
開会式&開幕戦[帝京vsルーテル学院]→写真レポ
1回戦[野洲vs山梨学院]→写真レポ
   [秋田商vs立命館宇治]
3回戦[作陽vs矢板中央][山梨学院vs香川西]
準決勝[矢板中央vs山梨学院][関西大一vs青森山田]
決勝戦[山梨学院vs青森山田]→写真レポ書きました

2010/01/07

ぴちぴちA代表のイエメン戦★ハットトリックで逆転勝利!★ネット中継写真レポ

エーーーーロヤーーマ!
ヘディング!シュート!ボレー!景気よく豪快に決まった、日本代表の3得点は、現地実況を絶叫させる「エロヤマ」こと平山相太のゴールでした!

テロの危険が高まったため、一時は試合ができないのではと危ぶまれていた「平均年齢20.9歳のA代表」デビュー戦。

ワールドカップイヤーの幕開けとなる2010年最初の国際試合という舞台を、「本来のA代表に休みを取らせるための代役」として与えられた彼らは、それでもただひたすらに勝利を求め、アウェーの地・イエメンに乗り込んだのでした。

立ち上がり早々に訪れた、CKからの連続ピンチ。
何とか凌いだものの、標高が高く酸素が薄いピッチで、思った以上に動きの素早いイエメン代表に、11人中9人が「A代表初出場」という日本代表は押し込まれる時間が続きます。

そして2失点。
このままずるずると、ペースを掴めないまま前半が終了してしまうのかと、思われた42分。
解像度の低い中継画面から「エーーーーロヤーーマ!」という絶叫が、ほとばしり出たのでした。

*****
AFCアジアカップ2011カタール予選
Aグループ
2010年1月6日(水)16:15K.O.@サヌア
日本代表 3-2(1-2,2-0)イエメン代表

[得点]
13分:ファリド(イエメン)
38分:アボド(イエメン)
42分:81平山相太(日本代表)
55分:81平山相太(日本代表)
79分:81平山相太(日本代表)
*****

100106_macky.jpg100106_enjin.jpg

ワールドカップ・アジア最終予選のメンバーに選ばれたものの、1度もピッチに立つことができなかったマッキー@槙野智章が、キャプテンマークを巻きました。
最後尾に控えるのは、FC東京トップチームでは1st.GKの病気によって、このA代表ではしゅうさく@西川周作が練習中に負った怪我によって、スタメンの座を射止めたごんちゃん@権田修一。運と実力と、マッキーに負けず劣らずのキャプテンシーを持った、2008年のU19日本代表キャプテンです。
*****

[日本代表スタメン]※A代表初招集
■GK■
88権田修一※GONDA Shuichi 1989.03.03/187/82/東京/東京U-18
■DF■
69槙野智章 MAKINO Tomoaki 1987.05.11/182/77/広島/広島ユース
87菊地直哉※KIKUCHI Naoya 1984.11.24/181/77/大分
48吉田麻也※YOSHIDA Maya 1988.08.24/187/81/名古屋/名古屋U-18
78太田宏介※OTA Kosuke 1987.07.23/178/74/清水/横浜FC/麻布大淵野辺
■MF■
44柏木陽介 KASHIWAGI Yosuke 1987.12.15/175/68/広島/広島ユース
65米本拓司※YONEMOTO Takuji 1990.12.03/176/63/東京/伊丹高
75山村和也※YAMAMURA Kazuya 1989.12.02/184/80/流経大/国見
 →55分:55乾 貴士 INUI Takashi 1988.06.02/169/59/C大阪/マリノス/野洲
45金崎夢生 KANAZAKI Mu 1989.02.16/180/70/大分/滝川第二
61山田直輝 YAMADA Naoki 1990.07.04/166/64/浦和/浦和ユース
 →21分:81平山相太※HIRAYAMA Sota 1985.06.06/190/85/東京/国見
■FW■
82渡邉千真※WATANABE Kazuma 1986.08.10/181/75/マリノス/早稲田/国見
 →83分:83永井謙佑※NAGAI Kensuke 1989.03.05/177/67/福岡大(福岡特別指定)/九国大付
*****
     カズマ
  チビ山田 ムウ 王子
    山村 ヨネ
コースケ マヤ 菊地 マッキー
    ごんちゃん

こんな感じだと思うのですが…違ったらごめんなさい。

開始2分にしてCKを取られ、厳しいスタートとなった日本代表、立ち上がりのピンチを凌いだと思ったのもつかの間、12分にまたしても右CKのピンチを迎え…どんぴしゃのヘディングで、ゴールを割られてしまいます。
0-1。イエメン先制。

100106_yamada_down.jpg100106_0-2.jpg

それでも全員でなんとか気持ちを切り替え、イエメンゴールへと迫ろうとする日本代表。
SBコースケ、ムウ、チビ山田が絡む左サイドからの攻撃は、徐々に得点の香りを漂わせ始めたのですが…
21分。イエメンの豪快なスライディングを受けて、両足が宙を泳ぐほどふっ飛ばされたチビ山田@山田直輝が、そのままピッチを去ってしまいました。
交代で入ったのは「エロヤーマ」。
この中継では、現地のアナウンサーがかなり几帳面に日本代表選手の名前をコールしてくれるのですが、「マヤ・ヨシダ」はお気に入りでも「モオ・カナザーキ@金崎夢生」や「キムチ@菊地直哉」の名前はもてあまし気味(笑)
でも前半は、彼ら守備に関わる選手たちの名前が連呼されることになります。

そして38分。ペナルティエリア外正面でボールを奪われた日本代表がまさかと思う間もなく、イエメンの選手はその足を豪快に振り抜いていました。
イエメン、ゴール!0-2。

若く、このチームでの経験も浅い彼ら、ぴちぴちの日本代表。
このまま集中を切らせてしまうかと思われたのですが…

100106_mu_ck.jpg100106_hirayama_1-2.jpg

その2失点から4分後。日本代表は前半何度目かのCKを得ます。
左コーナーからモオ・カナザーキ@金崎夢生が送り込んだボールを、ハイジャンプでしっかりと捕らえたのは、途中出場のエロヤマ@平山相太!
ヘディング!ゴール!1-2。
前半42分。日本、1点を返しました!

FC東京の監督時代、散々さんざん、その頭に叩き込んでやった「アジアの核弾頭」直伝のヘディングシュート。
3年の時を経て、やっと結実したその瞬間を目の前で見届けた、ヒロミ@原博実@JFA技術委員長の胸中やいかに!なんてちょっとわくわくしていたら、直後、バー直撃のシュートを打たれてしまいました(汗)

100106_backstand.jpg100106_takashi2.jpg

完全アウェーのスタジアム。1点は返したものの、リズムを掴み切れたとは言えない前半が終了した日本代表は、後半立ち上がりから「アクセントの切り札」を投入してきました。
ホイッスルとともに、右サイドからゴール前へと縦横無尽なドリブルを開始する、たかし@乾貴士。ボランチの山村くんに代わり、いよいよ登場です。

100106_hirayama_2-2.jpg100106_takashi.jpg

「タカシ!タカシ!タカシ!」
名字かフルネームで日本選手の名前をコールしていた現地実況が、明らかにピッチの中で異質な存在となっている「たかしの名前だけ」を、突如興奮気味に連呼し始めた直後の後半10分。
右サイドをするすると抜け出したたかしが、ゴール前へクロス!相手がこぼしたそのボールを、あっという間にゴールマウスへと蹴り込んだのは、
「エーーロヤーーマ!」(笑)
平山相太、ゴール!2-2の同点です!

100106_hirayama_2-3_1.jpg100106_hirayama_2-3_2.jpg

これで若い日本代表たちは、勢いに乗りました。勝つ気満々の彼らは、薄い酸素をものともせず、ピンチを凌ぎ、チャンスを得るため走り回ります。
そして後半34分、この試合たかし@乾貴士の次に、その名前を連呼されていたムウ@金崎夢生が右から左サイドへと送ったパスを、カズマ@渡邉千真が中央へ折り返し…そのボールを捕らえたのは、「エーーロヤーーマ!」平山相太。
ハットトリックとなるボレーシュートが、逆転弾としてイエメンゴールへと突き刺さります!
ゴール!3-2!

100106_pinch.jpg100106_bench.jpg

残りは11分+ロスタイム5分。
慣れない高地で息も上がっているだろう日本は、逆転直後からイエメンの勢いに圧倒されることになります。
ごんちゃん@権田修一へと襲いかかる、イエメンのシュート!
でも「A代表の勝利のために」シュートを弾き出すその姿は、もうすでに2失点を喫した前半のごんちゃんとは別人のように、大きくどっしりとして見えます。

ベンチから、そんな秒刻みで成長していく「仲間でありライバル」たちの戦況を見守るのは、前半45分のみの出場となった山村和也と、右端ごーとく@酒井高徳、ユーヤ@大迫勇也、左端タクヤ@青木拓矢。彼ら3人は、U20&U18日本代表としてのキャップを積み上げてきた選手たちなのですが、今回A代表としてデビューすることはできませんでした。

そして、89分という時間に、ピッチへと送り出されたケンスケ@永井謙佑。
今日1月6日、国立競技場で行われたインカレ決勝への出場を振り切り、イエメンへとやって来たのですが、「快く送り出してくれた福岡大のためにも」取りたかったゴールは、残り時間必死の攻勢をかけてきたイエメンを相手に、そのチャンスすら作れず、悔しい想いの残るA代表デビューとなってしまいました。
ちなみにインカレ=大学選手権決勝は、2-1で明治大が福岡大を敗り、51年ぶりの優勝を飾っています。

100106_scoreboard.jpg

ボールにしつこく絡み、すぐに傷み、負けてるくせに時間をかせぎ、突然ハイスピードで攻撃をしかけてくるイエメン。守りつつも、ラインを下げない日本。手に汗握る時間がやっと過ぎ去り、ついに「ぴちぴちのA代表」初勝利、ゲットですーーー!!


U20ワールドカップ出場を逃したこと。所属チームが降格してしまったこと。学生最後となる先輩たちと共に戦えなかったこと。移籍、そして間近で見るベテランの引退、契約の非継続。
成人となった彼らを取り巻く様々な出来事は、より重い現実となって目の前に立ち現れてきます。
その中に拓けた、新しい可能性への道「A代表」。
入口に足を踏み入れた彼らは、直後「初勝利」という願ってもない経験と結果を手に入れました。

それらをけっして手放さず、ひたすらに前へ、歩んで下さい。
その姿を、ずっと応援し続けたいと思います。

****
イエメン戦・A代表メンバーリストはこちら→

2010/01/06

第88回高校選手権*開会式&1回戦[帝京vsルーテル学院]*写真レポ

今年の「小道具使い」日本一はだれだ!?

ということで2009年12月30日、華々しくも開幕した「第88回全国高校サッカー選手権大会」の開会式。いまさらながら出場全48校の入場行進の中から、小道具でスタンドを沸かせてくれたチームをピックアップしてみました☆

091230_aomoriyamada.jpg

青森県代表「青森山田」、手には名産品のリンゴ。
ただ掲げるだけでなく、リンゴを持った手をかざす、その腕の角度の美しさに、毎回「小道具使い」ウォッチャーとしてのテンションが上がります!
10番のガク@柴崎岳は、10月に行われた「U17ワールドカップ」に日本代表のボランチとして全3試合出場、中盤の底からゲームを作り、前線へ絡み続けました。

091230_morioka_shiritsu.jpg

17年ぶりに出場の岩手県代表「盛岡市立」。
一番スタンド寄り1列のみ、布製バナー(マフラーか手ぬぐい!?)を広げてみせる、省エネタイプのプレゼンです(笑)

091230_maebashi_ikuei.jpg

インターハイ王者、群馬県代表「前橋育英」は4年連続の出場。
去年と同じく、チームカラーに塗られた名産品のだるまを掲げての行進です。
14番のシュート@小島秀仁は、U17ワールドカップでガク@柴崎@青森山田とドイスボランチを組み、90分間走り続けた攻守の要。期待してます。

091230_seibudai.jpg

埼玉県代表は、県庁に挨拶に行ったら今年もコイツを授かってしまったようです(笑)去年の市立浦和同様、たった一羽の「コバトン@県のマスコット」を抱きしめての入場は「西武台」。いい味出てます(笑)

091230_maruoka.jpg

名産品・水仙の花を掲げて入場してくる、福井県の常連校「丸岡」。
男子的には照れがあるのか、毎回なんともいい笑顔を引き出してしまいます。

091230_yasu.jpg

う、うわああ!だらっとしてない!野洲が足並み揃ってる!!
ということで、滋賀県代表「野洲」。連続5回目の出場となれば、こなれてくるのか、なんと初めて小道具を持参してきました。
ユニを着たライオンのぬいぐるみ…?

091230_yasu2.jpg

貴賓席前を無事通過して、してやったりの笑顔(笑)
ちなみに右から2番目「7」と左奥「9」は、「絶対一緒にいることがない」と噂の徹&崇@梅村ツインズ。今日も離れてます。
っていうか、県予選の時とユニが違うじゃーーん。襟がない…ちょっとタイト…パンツがテカテカしてない…ゼッケンがゴールド…なんだか大人っぽくなりました。

091230_kandai_ichi.jpg

10年ぶりに出場の大阪府代表「関西大学第一」。
波のように、前列から次々と掲げられるチームカラーのタオマフ、インパクト大です。

091230_risshodai_shonan.jpg

まっまぶしい!!!太陽光をばんばんに弾き返す、蛍光イエローに染まった行進は、島根県代表「立正大淞南」。松田ツインズ陸&力の双子パワーはいかに。

091230_hiroshima_kannon.jpg

前回優勝の広島皆実をPK戦の末下して広島県代表となった「広島観音」。正しい発音は「かんおん」です。もみじのうちわをかざしての入場ですが、そのもみじが散りばめられたユニのデザインが、とりわけ目を惹きます。

091230_nakatsu_ko.jpg

3人ばかり、苗のような葉っぱを握りしめての入場は、初出場の大分代表「中津工・中津東」。工業と商業が統合されて「中津東」になったけれど、中津工の2,3年生が残っているので校名が並記されることに。中津工は過去に6回出場しています。部活のユニとしては珍しい半身の色違いは、それぞれのチームカラーだったのでしょうか?

091230_kunimi.jpg

小物はありません。でも彼らには「号令」があります。3年ぶりに、統制の行き届いた「オイッチニー!」のかけ声が国立に響きました。長崎県代表・県立「国見」。彼らの前後を行進するチームは、うっかりそのかけ声に歩調を合わせてしまいます(笑)

091230_haebaru.jpg

行進のトリを務めるのは、日本の最南端・沖縄代表「南風原(はえばる)」。今年のインターハイは彼らの故郷、沖縄で行われます。初出場のうちなーんちゅ、初戦の相手は北海道代表の「旭川実業」。南北対決は注目の一戦です。

091230_all.jpg

行進曲がドラミングから「うつむくなよ君は美しい」に切り替わります。
一斉に前進を始める全48代表校の選手たち。華やかな色の洪水と、ゆるやかな秩序に、これから13日間に渡って繰り広げられるだろう、高校部活最後のドラマを予感させられる瞬間です。

091230_hiroshima_minami.jpg091230_oath.jpg

昨年度王者による、優勝旗とカップの返還…広島皆実は広島県決勝で広島観音にPK戦の末敗れ、たった3人での開会式参加となりました。
そして、いよいよ選手宣誓。
新潟代表「北越」キャプテン@神田貢を中心に、47人のキャプテンが「部の旗」を掲げるその瞬間が、開会式最後の見せ場。大会に参加した全国3763校のうち、たった48人に与えられた栄誉です。ああ、かっこいい…

091230_yasu3.jpg

そして退場。ブロックの左右2校ずつが、マラソンゲート入場口&退場口に分かれピッチを後にしていくのですが、南北に伸びた日本の真ん中にある愛知「中京大中京」・岐阜「岐阜工」・三重「四日市中央工」・滋賀「野洲」の4校が、一番最後まで残されることになります。
来賓挨拶の間、1本、旗がふらふらと揺れてるので何事かと思ったら、落ち着きなく腰を回したりして体をほぐしていた(?)野洲のキャプテン@卯田堅悟@くるくる。唇を尖らせて、やっと退場です(笑)その後ろ、優勝旗を持って続く11番は、双子の兄弟が県立北大津にいるこーすけ@松田康佑。ロン毛のボランチだった去年から比べると、ぐっと大人にそして男前の「FW」に、なりました。

こうして今年も恙無く終了した「第88回全国高校サッカー選手権大会開会式」。
この行進には「スタメン外の4選手」しか参加できない代わりに、「聖地・国立」で戦うことを許された2チームは、東京都B代表「帝京」と熊本県代表「ルーテル学院」の2校。

いよいよ「開幕戦」、始まります。

*****
第88回全国高校サッカー選手権大会
開幕戦 マッチナンバー1(40分ハーフ)
2009年12月30日(水)13:10K.O.@国立競技場 12394人
帝京[東京B] 1-3(0-1,1-2)ルーテル学院[熊本]

[得点]
32分:9小牧成亘(ルーテル)
56分:10稲垣祥(帝京)
68分:11山本大貴(ルーテル)
79分:11山本大貴(ルーテル)
*****

091230_luther.jpg091230_teikyo.jpg

[ルーテル学院スタメン]
GK■1.市原拓巳3
DF■2.上杉健太郎3/3.野田佳祐2/4.内倉大輔3/5.村上裕亮2
MF■8.西田浩平3/10.藤原孝3/24.佐藤諒3
FW■9.小牧成亘2/11.山本大貴(Cap.)3/17.伊津野竜征3

[帝京スタメン]
GK■1.内田裕久(Cap.)3
DF■3.中井將貴3/5.徳武正之3/13.樫本健太2/15.桑島良汰2/20.新地寿史兆1
MF■8.井澤壮典3/9.廣瀬公紀3/14.青柳駿平2
FW■7.高木利弥2/18.小門勇太2

2年前、2007のU17ワールドカップ代表GK吉田智志(現・ロアッソ熊本※1/14追記:引退)を擁し、初出場したルーテル学院。2大会ぶりに「打倒・大津」の目標を達成し、選手権に戻ってきました。
対する帝京は、3年連続34度目の出場…とはいえ、前回は1回戦で優勝した広島皆実にPK戦で、前々回も広島皆実に2回戦で敗れる…というように、なかなか「古豪復活」とまではいかない状態。
でも、去年PK戦で失敗してしまった選手を、あえてキャプテンに据えることでチームを一つにし、優勝候補の成立学園を都大会決勝でPK戦の末下し、この国立の舞台へやってきたのです。

試合の鍵を握るのは「FC東京U-15むさし」出身、Jユースカップで優勝したFC東京U-18のケンタロウ@重松健太郎と当時チームメイトだった、その「帝京キャプテン」稲垣祥だと思っていたのですが…ピッチにいない!

都大会決勝3週間前に右足中指骨折というアクシデントに見舞われた稲垣祥を温存し、キックオフとなった開幕戦は、両校の「歴史の差」を感じさせない、拮抗した立ち上がりとなりました。

最終ラインから繋ぐことを意識し、サイドへと展開していくルーテル。真ん中のラインを使って、縦へ縦へと攻めていく帝京。

そんな、一本調子になりがちな帝京の攻撃にアクセントをつけているのは、179センチの18番・FW小門勇太のポストプレー。最初は彼が「アジアの大砲・高木琢也のジュニア」高木利弥なのかと思ったくらい、ガタイの良さと懐の深さは際立っていたのですが、ペナルティボックス横から送り込む彼のクロスが帝京に得点をもたらさないまま、時間は過ぎていきます。

そして、攻めあぐねる帝京がこぼすセカンドボールを拾いまくり、中盤で徐々に支配し始めたルーテルが、前半32分、帝京DFのクリアミスをかっさらい、ついに古豪から先制点を奪います。
ドリブルで攻め込み、そのまま帝京のゴールネットを揺らしたのは、9番・小牧成亘!0-1!

80分持つのかと思うくらい動き回り中盤のボールを拾っていたルーテルに対し、攻撃の変化を付けようと、後半立ち上がり帝京はついにキャプテン@稲垣祥を投入しました。
とたんに、前後左右へと躍動し始める帝京の攻撃。16分後には限りなくオウンゴールに見える状態で(笑)その稲垣祥がヘディングシュートを決め、同点に追いついてしまいます!帝京ゴール!1-1!

ところがその12分後。前々回、1年生ながらスタメン出場していたルーテル学院キャプテン@山本大貴が、左でボールを受けたところに、DFとGKが同時につられて出てしまい、痛恨の連携ミス!山本大貴がポンっと蹴り上げたボールは、GKの頭上を越えてゴールマウスへと吸い込まれます。
1-2!ルーテル再び勝ち越し!

ここからルーテルは、おそろしいほどの守備力を見せつけ始めました。
中盤でのボール奪取はもちろんのこと、最終ラインからの繋ぎも前半同様、意識を高くもって継続されているのですが、後半7本も浴びたCKや11本も与えた直接FKのピンチに、なんと11人がゴールマウスに収納されてしまうくらいの、鉄壁守備!
帝京は中盤からサイドへと、なんとか崩そうとするものの、肝心のパスが雑になってしまい、攻撃を繋げていくことができません。

「たまたま朝、ロベルト・バッジオのゴール集をホテルで見たので、それがゴールへのいいイメージにつながったのかも」
試合後そんなコメントを残したルーテルキャプテン@山本大貴に、帝京が駄目押しゴールを喰らったのは、後半終了間際。
走り回り、守りを堅め、それでもパスを繋いでポゼッションを高めようとしていたルーテル学院の前に、疲れの見えていた帝京が、左サイドでクリアミス。
そのボールを捕らえ、「適当に蹴ったら入った。コースは狙っていなかった」というキャプテン@山本の左足シュートは、前に出てしまった帝京GK内田裕久の頭上であざ笑うかの様なカーブを描き、右サイドネットへと突き刺さりました。
1-3!

それは、もしかすると帝京よりも多かったかもしれない――少なくとも歌声やブラバン演奏の大きさでは勝っていた――応援団の、賛美歌を含む大声援に後押しされ、出場2回目のルーテル学院が「1回戦突破」という目標を達成した瞬間でした。

091230_teikyo2.jpg

胸に輝く9つの星。2年連続で初戦敗退してしまった帝京ですが、選手権で見る名門のユニフォームにはやっぱりわくわくさせられます。頑張ってほしいぞ。

***
試合後ヒーローインタビューを受けていたため、一人応援団への挨拶が遅れたルーテルキャプテン@山本大貴が、バックスタンドで頭を下げた瞬間、夕暮れの国立に響き渡ったのは「きゃーーーー!!!!!」というハートマークいっぱいな女子の絶叫でした(笑)
ああ、同じ高校生の大会だと言うのにJユースカップでは絶対に聞くことができない黄色い歓声…
たぶん、山本大貴的に「俺、共学のサッカー部に入ってよかったぁぁぁ!」と、心でガッツポーズを繰り返した瞬間であろうかと思われます。やっぱり「女子力」は重要だよぅ(しみじみと)
***


こうして期待以上に面白い開幕となった「第88回全国高校サッカー選手権大会」。
ホイッスルの瞬間どんな結末を迎えていようとも、ゆるぎないのはそこに至るまで選手一人ひとりが積み上げてきた「時間」という存在。
時間は嘘をつきません。そして時間に嘘はつけません。
一瞬一瞬を、悔いのないものにするために、「今」を精一杯やりきってください!

***
第88回全国高校サッカー選手権大会☆見たものリスト
開幕戦[帝京vsルーテル学院]
1回戦[野洲vs山梨学院]→写真レポ
   [秋田商vs立命館宇治]
3回戦[作陽vs矢板中央][山梨学院vs香川西]
*追加
準決勝[矢板中央vs山梨学院][関西大一vs青森山田]
決勝戦[山梨学院vs青森山田]→写真レポ
大会優秀選手発表→写真レポ?
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。