ランラン☆カンカンのアンダーカバー大作戦

2009/08/31

U18日本代表、メキシコにPK戦勝ち☆SBSカップ☆第2戦[写真レポ]

23試合中22試合出場。1得点。高校生にしてプロ中のプロ、そんな選手をユース年代の代表として招集できるのか…浦和のMF原口元気をめぐって、日本サッカー協会と浦和レッズが「花いちもんめ」状態になっています。
「日の丸を背負い国際大会で戦うこと」と「日本のトッププロリーグで戦うこと」どちらがそして「何が」「彼の将来にとっていいのか考えたい」とヒロミ@原博実技術委員長が、8月28日の予定だった「9月のU18日本代表召集メンバー発表」を一旦延期したのですが、原口くん自身はどう思っているのでしょう。

18歳の時、U20アルゼンチン代表として「2005 U20ワールドカップ オランダ大会」で優勝を果たし、MVPにも選ばれ、2年後2007年のカナダ大会では、すでにバルセロナの中心選手だったため、U20代表への召集なんて最初から問題外だった、リオネル・メッシみたいなことになってますが、年齢に関係なく突き抜けていっちゃう選手を止めることはできません。原口くん自身が選び、納得できる結果になれば一番いいんじゃないのかなと思うのですが…

さて。サッカー協会技術委員たちが「2012ロンドン五輪」の予選を兼ねてしまうかもしれない「2011 U20ワールドカップ」への出場権をかけた戦いの第一歩の中心に、原口元気を据えたいと思っている最中、彼に取って代わるために…そしてこのU18というカテゴリーの中で「経験」を積んでライバルより抜きん出るために…チームであってチームではない、8月のU18日本代表たちが挑んだ「SBSカップ国際ユースサッカー大会」。
初日、静岡県内のU18代表―「静岡ユース」を相手に6-1というゴールラッシュで勢いに乗ったU18日本代表の連戦となる2日目、彼らの目の前に電光石火のコンビネーションをもって現れたのは「U18メキシコ代表」でした。

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前日、この大会は何人交代OKなんだっけと数える間もなく後半選手が入れ替わり、結局数えてみたら18人全員、そうGKを含め選ばれたメンバー全員がピッチに立っていた日本代表。
2日目はスタメンを入れ替えてきました。
初日の酷暑の中、アピールに成功した11人、です。

大会前の練習試合でも大会初日でも、途中出場だった初招集の平出涼@東京U-18が、とうとうスタメンの座をゲット。後列左から重松健太郎・平出涼・山崎直之と東京U-18組の4人中3人が、並んで肩を組むことに。もう一人の東京っ子は前列右端、このチームではすでに中心選手の一人となった左SB阿部巧。同じユースチームから4人もスタメンに名を連ねるなんて、今まであまりなかったように思います。

そして7・12・8番の「大学生トリオ」は初戦に引き続き前列の真ん中で揃って胸を張り膝を立てることに成功!
さらに前列左端から鋭い眼光を放つイケメン―前日の試合では後半から出場して、あっという間にチームの流れを、そして勢いの方向を決めてしまった「J2トップ出場」の経験者―古田寛幸@札幌ユースU-18がスタメンに入りました。

そうなると、ユースでの経験しかない後列の6人と前列右端の阿部巧の表情が、ちょっぴり「子供」に見えてしまうのは、思い込み?(笑)

[U-18日本代表 スタメン]
○印は8/20静岡産業大学練習試合スタメン
◆印は第1戦・対静岡ユーススタメン
■GK■
18中村 隼○◆/浦和Y
■DF■
4阿部 巧○◆/東京U-18
5平出 涼/東京U-18
6扇原貴宏○◆/C大阪U-18
7田中優毅◆/日体大/四中工※8/17追加召集
■MF■
8六平光成○◆/中央大/前橋育英
11山崎直之○◆/東京U-18
12清武功暉◆/福岡大/大分U-18※8/17追加召集
 →62分:9大崎淳矢◆/広島Y
14古田寛幸○/札幌ユースU-18
■FW■
16重松健太郎◆/東京U-18
17永井 龍○◆/C大阪U-18

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前日の対フランス戦は午後2時35分キックオフ。壮絶な猛暑の中で足をつらせる選手もいたU18メキシコ代表。こうして見ると、年齢詐称気味なヤツもちらほら(笑)身長164センチ、15番のルイス・オラスコアガは前の日に18歳の誕生日をむかえたばかり。となりの10番がお父さんでぼく中学生、と言われても信じちゃうけどなっ。

*****
2009 SBSカップ 国際ユースサッカー[2日目]
2009年8月23日(日)15:00K.O.@藤枝総合運動公園サッカー場
U18日本代表 1-1(PK7-6)U18メキシコ代表

[得点]
11分:11ダヴィラ・ウリセス(メキシコ)
26分:17永井 龍(日本)
※40分ハーフ
*****

藤枝の深い木々に囲まれた丘の中、吹き渡る涼しげな風と、すこし翳った日差しのおかげで、土曜日よりはましな環境の中でキックオフとなったこの試合、フランス戦ですでにエンジンのかかっていた「少ないタッチでボールを動かし、素早く攻め込む。それがメキシコのサッカー」と、チャベス監督が自信を持って語るそのコンビネーションが、いきなりフルパワーでピッチに稲妻みたいな軌跡を描き始めました。
もう、速い速い速い!!!
日本は目も体もくらんでしまい、相手のパス回しに、がんがん裏へと飛び込んでくる相手の攻撃陣に、対応しきれません。

でも、少ないタッチでパスをつないでいくことに加え、人も連動して動き続けること、これが日本の売りなはず。徐々に相手のミスパスをカットして自分たちの時間を作り始めるのですが…たったの3秒も持たないのです。
それは「メキシコと同じ速さ&リズム」でパスを回してしまうせい。せっかく自分たちのボールにしたのに相手の波に飲まれ、勢い込んでボールをつないでしまい、結局相手の思うつぼに。

そんなめまぐるしいパスワークの応酬となった前半6分7分、たて続けに喰らったメキシコのシュートを、2試合目にして指示出しも存在感もすっかり身につけた、GK中村隼がはじき飛ばしました!でも…その3分後には、FKのピンチ。ぎゃー。

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一番手前の壁にムサカ@六平光成と共に入った12番の清武功暉は、初選出の福岡大1年生。総理大臣杯決勝に1年生ながらスタメン出場を果たし「優勝」の一翼を担った選手です。
そんな経験の持ち主でも、初日の静岡ユース戦では気負い込んだ笑顔ばかりが印象に残る感じだったのに、2日目には余裕も「メラニン」も出たのかちょっと落ち着いた表情に。黒すぎてよく見えないけど(笑)

このFKは事無きを得たものの、直後の前半11分、右サイドを突破され一度はハヤト@中村隼が弾いたボールを、キャプテンのダヴィラ・ウリセスに押し込まれ、失点。0−1。
U18日本代表、先制点を奪われてしまいました。

ところがこれで、「相手のリズムに飲まれていた」ヤツらの目が覚めます。
まずは自分たちのペースを取り戻すこと。
遅攻も交え、両サイドに展開し、相手の足を止め、ボールを支配すること。
右からマサキ@田中優毅が上がり、真ん中でシゲ@重松健太郎がつないで、左のヒロユキ@古田寛幸がシュート!惜しくも枠はとらえられなかったけれど、日本が自分を取り戻し始めたところで水飲み休憩に入りました。

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この日、公式戦で初めてCBのコンビを組んだ、クラセン王者の6番キャプテン@扇原貴宏とクラセン準優勝&MIPの5番ヒライデ@平出涼。
初戦スタメンだった名古屋の磯村亮太もそうなのですが、ヒライデくんは本来MF…攻撃的な選手です。彼らに求められているのは、守ることに加え「最終ラインから攻撃を組み立てること」。そんな彼にとって、メキシコのあんまりな攻撃っぷりは対応が難しかったらしく、ちょっぴりあわあわな感じになってましたが、キャプテンを中心にチームワークでしっかりフォロー。彼がビルドアップできる余裕がチームにできるといいのですが…

そんな様々な思惑と混乱を胸にベンチ前へ集まってくる選手たち。試合の流れが変わっちゃうし、なにしろFIFAの国際大会では絶対にあり得ない給水タイムだけど、この2日間に関しては「命の水タイム」。みんな必死で飲んでます。
まずは一口、それから両腕にかけて、またゴクゴクと喉を鳴らし、仕上げはうなじにじゃばじゃばと。オプションとして日焼けしていない腿にもかけるのもあり。一連の儀式が終わって、さあ、続きです。

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再び22人がピッチへと散った直後、相手のリズムを崩しペースを引き寄せていたU18日本代表が、またしてもワイドに展開します。左SHヒロユキ@古田寛幸からパスを受けた右のコーキ@清武功暉が中へ持ち込んで、シュート!ごいいいいぃぃん…クロスバー…
でも、こんなあまりに惜しいゴールチャンスの余韻も残らぬほど、日本の攻勢は続きます。
そして前半26分、マサキ@田中優毅が右サイドを深くえぐりこんで中へクロス!そのボールへ左足をのばして詰めていったのは、リョウ@永井龍…ゴール!1−1!

「自分はゴール前で食らい付いて勝負するタイプ。持ち味が出せた」
試合後そう振り返ったリョウ@永井龍の元へ真っ先に抱きつきに行ったのは、アシストのマサキ@田中優毅とコーキ@清武功暉。さらに、ムサカ@六平光成も駆けつける歓喜の塊の中、誰よりも得点者を祝福しているのはリョウと2トップを組むシゲ@重松健太郎でした。

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1−1のまま迎えた後半。いつもなら先陣を切って、一人ピッチに現れるキャプテン@扇原貴宏の隣に、今日はシゲ@重松健太郎の姿が。2人並んで身振り手振り、何事か意見を交わし合っている模様。
このチームでプレーするのは今回が2回目となるシゲ、チームの一員としての自負に表情もプレーも、明るさを増しています。
それと反比例するかのように、セレッソ大阪U-18でプレーしている時の「華やかな熱さ」が気配を消してしまっているキャプテン。もちろん試合中手を叩き、声をかけ、チームを鼓舞する姿も、最終ラインを統率する姿も、ユースの時と変わりはないのですが…
円陣が解け、守備の仲間たちとの信頼を確認し合うキャプテンの表情には、責任感の強さが溢れまくってます。ちなみにがっつり握手をかわすこのタクミ@阿部巧165センチとの身長差は16センチ♪

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こうして始まったU18日本代表対U18メキシコ代表の後半、疲れの見え始めたメキシコに対し、日本は運動量をあまり落とすことなく連動を続けています。徐々にプレーが荒くなってきた相手の、故意ではない接触で鼻血が出ちゃったリョウ@永井龍、鼻栓を詰め込まれるはめに(泣)

そんな動きの鈍ってきたメキシコの中で、唯一「どこにでもいる」奴だったのは、15番ルイス・オラスコアガ164センチ。ゴールキックを邪魔しにいったり、あちらこちらでちょっかいを出していた彼…
ピピッ!「えっオラ?」君です。
ついに日本のFKに対して壁を作る場面で執拗にボールに執着して、イエローゲット(苦笑)

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ボールを競り合って頭蓋骨を強打してしまった両キャプテンや、ペナルティエリア内混戦で倒されてしまったタクミ@阿部、そしてメキシコのキャプテンも唇を切っちゃったりと、日本が流れを支配するもののゴールを決められないまま試合が終盤に向かうにつれ、お互い接触プレーで倒れてしまう場面が続発。メキシコのチャベス監督が「正直言って日本の方が上回っていた」とコメントした後半は、結局そのまま40分が経過してしまい、PK戦へと勝敗は委ねられることになりました。

先攻後攻を決めているキャプテンが戻ってくるのを待つ間、円陣内を盛り上げているのはコーキ@清武功暉。後半途中でジュンヤ@大崎淳矢と交代したため、彼にキッカーの権利はありません。そんな彼の一言に、なんだかみんな笑顔でリラックスムードです。

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キッカー指名の結果を受けてかビミョーな表情になってる選手も…(苦笑)でも、一番の主役だろうGKハヤト@中村隼は、頼もしげな笑みを浮かべています。メキシコは前日にもフランスとPK戦をやったばかり。何か秘策でも!?

そして始まった日本先攻のPK戦。いきなりハヤトのビッグプレーが飛び出します!

16重松健太郎○-10×←ハヤト、横っ飛びセーブ!
4阿部 巧○----2○
11山崎直之○---8○
17永井 龍○---7○
8六平光成×---16○←ム、ムサカぁぁぁぁぁ!(汗)
6扇原貴宏○---11○
9大崎淳矢○----5○
7田中優毅○----3×←ハヤト!止めたぁぁぁぁぁ!

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うぎゃー!!うりゃーー!!どりゃーーー!!!
18人の野郎どもによる脂肪分の少ないミートボール!乗っかり過ぎだっつーの(爆)
肝心の主役は仰向けになったグレーのお尻…

「1本目はコースを読んでいた。最後は集中し直し、いい反応ができた」@ハヤト

東京U-18の3人が先陣を切ったPK戦は、1本目シゲのキックが決まったあと、ハヤト@中村が相手のシュートを阻みます。その後4人目まではミスなく進み、先攻の日本代表がこれを決めれば「勝利」となる5人目に登場したムサカ@六平光成が、止められてしまいました…。
クラセンの準決勝でセレッソ大阪U-18のキャプテン@扇原貴宏とリョウ@永井龍が「愛」を持って挑み12人が蹴り合ったPK戦が頭を過ります。

ところが…「積極的なGK。攻撃の起点になることもでき、将来が楽しみ」と布U18日本代表監督がコメントしたハヤト@中村隼が、たったの2試合で自陣の守備を掌握してしまうことになりました。

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そして…「えっ、ハイタッチにオレご指名っすか?」コーキ@清武功暉のお誘いにびっくり気味、ハヤトの前で必死に相手の突破を堪えて、攻撃への起点を作ろうとしていた元ボランチのヒライデ@平出涼、照れながらも仲間の賞賛を受けているようです。…それとも単にいじられキャラ?(笑)

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いやっほ〜う。リョウ@永井とナオ@山崎直之。

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うきうきのまま、失敗しちゃった「5番手キッカー」ムサカ@六平光成に突っ込みを入れるナオ@山崎。さらにムサカくん、この日は出番のなかった2番・磯村亮太にも声をかけられ大破顔。早くもチームの中で彼のミスは笑いに昇華させられたみたいです。

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「大学生」に「トップ出場選手」…自分よりも経験値の高い仲間たちをまとめていく任を負うキャプテン、扇原貴宏。そんな彼をチームを率先して明るく盛り上げることでサポートしているのは、気負いなく声をかけまくるコーキ@清武を始めとした「大学生」たち…そんな関係も垣間見えた、SBS第2戦。

「確実に全体がレベルアップしている。エースが不要とは思っていない。核になる選手は多ければ多いほどいい」と布監督が語るこのU18日本代表。
「スピードがあり、ドリブルのうまいFWがチーム内にいる。自分はボールがないところでの動きを磨きたい」と試合後コメントしたリョウ@永井。

もちろんまだライバル同士がしのぎを削る集団でもあるのだけれど、「チームとして戦っていくこと」に対して影に日向に、気を遣い盛り上げていける仲間になりつつあるのかなと思うと、やっぱりうれしいです。

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U18日本代表メンバー表はこちら→

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ヒーローインタビューは、同点弾リョウ@永井龍と2本のPKを止めたハヤト@中村隼。残念ながら聞き取れませんでした(泣)

大会最終日は2日後の火曜日、U18フランス代表と戦います。
勝てば文句なく優勝。実はこの「SBSカップ」でU18日本代表が優勝したのは2003年が最後。2005年のU20ワールドカップ出場を目指していたチームでした。
6年ぶりにSBS優勝チームという結果を手にすることができるのか…
なんてあおり文句を書いたところで、1週間遅れの今更なレポ。とっくに結果は出ているのですが(苦笑)

大会全試合結果→「SBSカップ国際ユースサッカー公式サイト 選評
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2009年8月23日の第2試合は日本対メキシコがPK戦にもつれたため、10分遅れでキックオフされた静岡ユース対U18フランス代表。

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立ち上がりは、前日の惨敗からすぐさま修正をしてきた静岡ユースが、中盤を一瞬制圧。もしかして先制点決めちゃうかも…というシュートがポストを叩いた直後、フランス代表が相変わらずの個人技を生かして、前半22分にゴールゲット。
怪我で5人も選手が使えなかったというフランスは、急造のスタメンだったらしいのですが、意外に連携は初戦の時よりもいい感じになっていて、なおかつ一瞬の隙を見逃さずにたたみかけるという意識は統一されていたためか、後半にも2得点。3−0で完勝しました。

それでも「競り合いで負けなかった。チームで共通意識を持ってやれば、ここまでできると分かった」と、3番・永井鷹也@磐田Yがコメントするなど、2連敗となった静岡ユースにも、得るものは大きかった模様。
「静岡」としてのプライドをかけて2日後の最終戦、対メキシコに挑みます。
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